Windows 11が2021年にリリースされて以来、Microsoftは最新のハードウェアを最大限に活用できるように開発しているとしていました。それを裏付けるようにWindows 11ではIntelの第12世代 (Alder Lake)以降のCPUに搭載されたIntel Thread Directorをサポートするなどし、同社はWindows 11のパフォーマンスを向上させるために開発を進めている事が分かっています。
しかし、Windows 11に加えられたパフォーマンスの改善に関する変更の一部は既にWindows 10でも行われていたりする他、Microsoftに送信されるWindowsが収集する診断データの送信に関する問題が指摘されています。
これらの問題や懸念を解消した「カスタマイズ版Windows」であるAtlasOSをNeowinが紹介しています。
カスタマイズ版Windows、AtlasOSとは?
AtlasOSは、競技向けゲーマーを対象に設計されたWindows改良版でマイクロスタッタリングの最小化、レイテンシの低減、フレームレートの改善など、通常ののMicrosoft Windows 11と比較して多くのメリットがあると説明しています。
CPUとRAMの使用に関しては、AtlasOSはバックグラウンドで実行される不要なプロセスを大幅に減少させ、より多くのリソースを他のタスクに割り当てることができるとしています。具体的には、CPU使用率を2-10%から0%に、RAM使用量を起動時の2.3GBから約1.2GBに減らすことができるとしています。
tiny11やtiny10との違い
カスタマイズ版のWindowsと聞いてNTDev氏が開発するtiny11やtiny10を思い出す方も多いかもしれません。AtlasOSとtiny11やtiny10との違いはなんでしょうか?
AtlasOSは特にゲームをプレイしている際のパフォーマンスを最大化することに特化しています。AtlasOSはバックグラウンドのCPU使用を減らし、RAM使用量も軽減。これにより、他のタスクへのリソース配分を最適化します。
一方でTiny11は、Windows 11を軽量化したOSとして知られ、古いハードウェアや低スペックのPCでも快適に動作することが特徴です。AtlasOSがゲームパフォーマンスの向上に特化しているのに対し、Tiny11は一般的な使用を軽快にするためのOSと言えます。
eスポーツにはAtlasOSが最適?
そんな中、AtlasOSは3月27日 (現地時間)X (旧Twitter)を更新し、AtlasOSの優位性をアピールしました。
AtlasOSでレイテンシを減らす
AtlasOSはeスポーツ プレイヤーを念頭に設計されたWindowsの改良版で、マイクロスタッターを最小限に抑え、レイテンシを低減し、フレームレートを向上させます。すでに多くのプロプレイヤーがAtlasOSを使用しています。
AtlasOSのXより (和訳)
VALORANTでのベンチマークも公開
AtlasOSは人気FPS「VALORANT」(ヴァロラント)での通常のWindows 11とAtlas v0.3.1を使用した環境を比較したベンチマークも公開しています。
ベンチマークにはCapframeXを使用して、VALORANTプレイについて計測。バックグラウンドでの CPU 使用率を削減し、全体的なフレームレート パフォーマンスを向上が示されました。
AtlasOSの入手は
AtlasOSのダウンロードはAtlasOSの公式サイトから行えます。
ただし特定のソフトウェアやドライバなどで問題が生じる可能性もあるため、主要なアプリケーションやハードウェアでの動作確認を行うようにしてください。