このシリーズでは最新のmacOSがインストールできない古いMacにOpenCore Legacy Patcher (OCLP)を使用してmacOS Sonomaをインストールする方法について紹介しています。
今回は前回までに用意したmacOS Sonomaのブータブルメディアを使用して、実際にmacOS Sonomaをインストールしていきます。
目次
今回の目次
次回の目次
インストール作業開始
OpenCore Legacy Patcherを使ってMacにmacOS Sonomaをインストールする
早速、先ほどまでに作成したOpenCore Legacy Patcherが導入されたmacOSのインストールメディアを使って、MacにmacOS Sonomaをインストールしていきます。
macOS 14 Sonomaをインストールする際の注意点
インストールしたいMacが以下のリストに含まれている場合には、USB2.0以降のハブとUSBキーボードやUSBマウスが必要です。
- iMac12,x: iMac (Mid 2011) 以前
- Macmini5,x: Mac mini (Mid 2011) 以前
- MacPro5,1: Mac Pro (Mid 2012) 以前
- MacPro5,1: Mac Pro Server (Mid 2012) 以前
- MacBook7,1: MacBook (13-inch, Mid 2010) 以前
- MacBookAir4,x: MacBook Air (11-inch, Mid 2011) 以前
- MacBookPro8,x: MacBook Pro (Early 2011) 以前
macOS Ventura以降ではUSB 1.1のサポートが終了したため、OpenCore Legacy Patcherのルートパッチをインストールするまで、USB 1.1に依存したハードウェアの利用ができません。
その為、macOSのインストール時にはUSBマウスやUSBキーボードをご利用ください。
(Logicool Unifying含む、USBレシーバーとセットのマウスやキーボードである場合には無線キーボードもご利用いただけます。)
また、Mac Pro 2012以前をご利用の方で、前面のUSBポートをご利用の方はUSB2.0以上のハブを噛ませることで、前面ポートの利用が可能になります。
▼ インストールを行いたいMacの電源を切り、作成したインストールメディアを差し込みます。
▼ 電源ボタンを投入したらoption (Alt)キーを押し続けます。
▼ Windows向けキーボードの場合にはAlt キーを押し続けます。
Startup Managerが立ち上がり、選択できるようになったらOpenCore Legacy Patcherのアイコンのついた「EFI Boot」を選択し、Return (Enter)キーを押します。
iMacやMac Pro、Mac miniなど、デスクトップタイプのMacの場合には、USBが初期化されるまでキーボードを認識しない可能性があります。
この場合にはMacの起動音(ジャーンという音)の後、一拍おいてから、option (Alt)キーを押し続けることで、Startup Managerが起動する可能性があります。
※ MacBook ProなどのラップトップタイプのMacの場合には電源ボタンを押したと同期にoption (Alt)キーを押し続けます。
▼ すると、OpenCoreのブートピッカーが立ち上がります。
ここで「Install macOS Sonoma」を選択します。
▼ 通常のmacOSのインストールと違うのはここまでで、ここからは通常のインストール方法と同様です。
▼ 言語の選択が出てきたら、インストールに使用する言語を選択します。
▼ 通常はNVRAMに書き込まれた言語が選択されますが、普段使用している言語と異なるものが選択されている場合にはリストの中から探し、選択した後、「→」ボタンをクリックします。
▼ メインメニューが表示されます。
ストレージを初期化をしていない場合、もしくはディスクをフォーマットをしたい場合にはディスクユーティリティを選択します。
この時、元のOSのデータを消さずにmacOS Sonomaをインストール(アップグレード)したい場合には、このステップは飛ばしインストールを開始しても構いません。
※ オススメはこの手順の通りディスクユーティリティで消去しインストールする方法です。
▼ 「ディスクユーティリティ」をクリックしたら、「続ける」を選択します。
▼ フォーマットしたいドライブ、またはボリュームを選択します。
▼ ここで、もしもボリューム名(パーティション名)しか表示されない場合は、「表示」から「すべてのデバイスを表示」をクリックしましょう。
▼ 操作したいディスクまたはボリュームが選択出来たら「消去」を押し、各項目を設定します。
▼ ここでは、「名前」を「Macintosh HD」とし、「フォーマット」形式を「APFS」、「方式」は「GUIDパーティションマップ」を選択しました。
各項目を確認し、問題がなければ「消去」ボタンををクリックします。
▼ 操作が完了するまでそのまま待ちます。
▼ 消去プロセスが完了したら「完了」をクリックして、ディスクユーティリティを閉じます。
▼ ここまで設定ができたら、メインメニューから「macOS Sonoma インストール」を選択し、「続ける」をクリックします。
▼ 「続ける」をクリックしてインストールを続行します。
▼ ソフトウェアの使用許諾契約書です。
▼ 同意内容について確認されます。
▼ 次に、macOSをインストールするボリュームを選択します。
複数のストレージが表示されている時は誤って別のストレージやボリュームを選択しないように気を付けます。
▼ 選択ができたら「続ける」をクリックしましょう。
▼ macOS Sonomaのインストールが始まります。
インストールする機種や環境により、完了までに時間がかかる場合があります。気長に待ちましょう。
▼ 暫くするとMacが再起動し、インストールが継続されます。
再起動後に再びmacOS Sonomaのインストール画面に戻ってしまう場合には、OpenCore Legacy Patcherのブートピッカーでインストールに使用したボリューム名、または「macOS Installer」というラベルのものがあればそれを選択しましょう。
Macの再起動後、ソフトウェアアップデートの準備中にエラーが起きました。と表示された場合
Macが自動的に再起動したあと、ソフトウェアアップデートの準備中にエラーが起きました。」と表示されたら、「Apple メニュー(リンゴのロゴ)」をクリックし、「再起動」を選択します。
▼ 再起動後、OpenCore Legacy Patcherのブートピッカーで「macOS Installer」を選択します。
これでもなお、問題が発生する場合には、今一度インストール作業(このページの初めから)をやり直していただければと思います。
MacBookPro11,3をご利用の方の注意点
MacBookPro11,3でmacOS Monterey以降をインストールしている方は、ルートパッチがインストールされるまで、セーフモードで起動させる必要があります。
これはmacOS 12 Monterey Beta 7以降でApple は Nvidia Kepler アクセラレーションを削除したために、dGPUがmacOSが読み込まれた時点で動作を停止し、iGPUに以後の処理を移行できないため黒い画面でフリーズしたようになります。
この問題を回避するにはセーフモードで立ち上げる必要があります。
※ セーフモードで立ち上げるにはOpenCore Legacy PatcherのブートピッカーでmacOS Montereyを選択する際に、Shift + Enterキーを押しながら実行します。> 詳しくはこちら(セーフモード)
▼ なお、「残り1分未満」と表示されてから長い1分が始まることがありますが、インストールが完了するまで優しい気持ちで待ちましょう。
▼ インストール作業が終わると、自動的に再起動されます。
次のページではセットアップをしていきます。