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【あのかぼ】古いMacにOCLPを使って最新のmacOSをインストールする方法(ルートパッチ編)

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【あのかぼ】古いMacにOCLPを使って最新のmacOSをインストールする方法(ルートパッチ編)

この「【0.6.6対応版】古いMacも新しいmacOSで蘇る!OpenCore Legacy Patcherの特徴と使い方」シリーズではOpenCore Legacy Patcherを使用して最新のmacOSがインストールできない古いMacに対し、新しいmacOSをインストールする方法を紹介しています。

前回はmacOS Big SurやmacOS Monterey、macOS Venturaのサポート対象外となったMacに対し、OpenCore Legacy Patcher(OCLP)の導入されたインストールメディアからこれらのmacOSをインストールする方法についてみてきました。

この記事では、新しいmacOSによってサポートが終了してしまったハードウェア(ここでは主にGPUやUSB 1.1、BluetoothやWi-FiなどのAirPort関連など)を再び使えるようにするルートパッチの導入方法更新方法について紹介します。

古いMacも新しいmacOSで蘇る!OpenCore Legacy Patcherの特徴と使い方 シリーズのご紹介

なお、実際のOpenCore Legacy Patcherの特徴や安全性、使い方などは以下の記事をご覧ください。

  1. 古いMacも新しいmacOSで蘇る!OCLPの特徴と使い方(メディア作成編)
  2. 古いMacも新しいmacOSで蘇る!OCLPの特徴と使い方(インストール編)
  3. 古いMacも新しいmacOSで蘇る!OCLPの特徴と使い方(ルートパッチ編)

目次

OpenCore Legacy Patcherのルートパッチとは?

OpenCore Legacy Patcherを使用する上で、多くのモデルで利用することになるであろう機能、「ルートパッチ」。
このセクションではこのルートパッチについて、使い方を確認する前に簡単に紹介します。

OpenCore Legacy Patcherの「ルートパッチ」はOpenCore Legacy Patcherの最大の特徴の一つであり、OpenCore Legacy Patcherを選ぶ決め手でもあります。

このルートパッチは新しいmacOSから削除されたGPUアクセラレーターやWi-Fi、Bluetooth、キーボードイルミネーション、UHCI、OHCIなど、Macに取り付けられた古いハードウェアを利用可能にするものです。

「ルートパッチ」は紹介される文脈や時期によって「ポスト インストール ボリューム パッチ(Post Install Volume Patches)」や単に「ボリュームパッチ」と呼ばれることもあります。

メディア作成編でも紹介したように、OpenCore Legacy Patcherの最大の特徴の1つは、他の同様のプロジェクトと異なり、ディスク上ではなく、メモリ上でのデータ注入とパッチが行われることです。

しかし、ルートパッチにおいてはストレージ上にインストールされます。

この記事の対象とOCLP 0.4.4以降の新機能

なお、このシリーズのメディア作成編で作業したように、OpenCore Legacy Patcher 0.4.4以降を使用してUSBインストールメディアを作成した場合には初回のインストール中に自動的にルートパッチがインストールされます。
つまりこのガイドを使用してmacOSをインストールされた方は、macOSのインストール後は明示的にルートパッチをインストールする必要はありません。

ただし、macOSを別の方法でアップグレードした方やOpenCore Legacy Patcher 0.4.3以前をご利用の方はこの記事を参考に手動でルートパッチをインストールする必要があります。

また、macOSのソフトウェアアップデートのインストール後、ルートパッチが利用できない状態になった場合もこの手順を参考に再度ルートパッチをインストールしてください。

なお、ルートパッチはMacの構成を確認し、必要な場合のみインストールされます。
つまり、ルートパッチが必要であるか判断できない場合には、この手順を参考に作業を行ってみてください。

用意するもの

ルートパッチのインストールにはOpenCore Legacy Patcherのダウンロードを行う必要があります。

OpenCore Legacy Patcher Releasesを開き、Assetsにある「OpenCore-Patcher-GUI.app.zip」をクリックし、ダウンロードします。

macOS Ventura以降をインストールした方のうち、一部のiMacやMac Pro、MacBook Proの注意点

OpenCore Legacy Patcherを使用してmacOS Ventura以降をインストールした方のうち、GPUにAMD GCN 1~3世代の製品が使われているMacではルートパッチインストール時にKernel Debug Kit (通称KDK)が必要になります。この作業にはインターネット接続が必要です。
もしも、対象のMacにmacOS Venturaがインストールされた際、インターネット接続ができない場合には別のPCやMacを使用してKDKをダウンロードする必要があります。

方法や詳細は「AMD GCN 1~3世代を搭載したMacでOpenCore Legacy Patcherのルートパッチがインストールできない時の対処法」をご覧ください。

ルートパッチを手動でインストールする方法

macOS Venturaに対応したOpenCore Legacy Patcher v0.5.0含む、v0.4.4以降のOpenCore Legacy Patcherでは、OpenCore Legacy Patcherでブータブルメディアを作成してインストールした際には自動的にルートパッチが適応されるので、手動でインストールする必要はありません。

しかし、macOS Venturaをこれまで紹介した方法以外でインストールした方や、何らかのトラブルでルートパッチをインストールできなかった方、macOSのソフトウェアアップデートのインストール後にルートパッチが無効になってしまった方はこの手順を参考にルートパッチをインストールしてみてください。

ルートパッチはmacOSでサポートを打ち切られたハードウェアを再度利用可能にしたりするもので、問題がなければ必ずしもインストールするものではありません。

ルートパッチのインストールの必要があるか否かについては、OpenCore Legacy Patcherが識別できるため、ルートパッチの必要がないMacでこの操作をしても問題はありません。

▼ ルートパッチを手動でインストールするには、OpenCore Legacy Patcherのメインメニューで「Post Install Root Patch」とあるボタンをクリックします。

Macを立ち上げた際、次のようなメッセージが表示された場合には「OK」を押して操作することで、OpenCore Legacy Patcherでのいくつかの操作を省略することができます。

▼ Macのパスワードを入力します。

▼ ルートパッチの準備が出来るまで暫く待ちます。

▼ 操作できるようになったら「Start Root Patching」をクリックします。

▼ 「Relaunch as root?」という画面が出てきたら「Yes」をクリックします。

▼ Macのパスワードを入力し「OK」をクリックします。

▼ すると、OpenCore Legacy Patcherが再起動します。

▼ 後は自動的にルートパッチのインストールが始まります。
電源を切らずにしばらくお待ちください。

▼ カーネルキャッシュの再構築時に環境によっては「- Rebuilding Kernel Cache (This may take some time)」という表記でフリーズしたかのように動かなくなることがありますが、処理が終わるまで電源を切らずに待ちます。

▼ インストールが完了すると「Reboot to apply?」(再起動して適用しますか?)と聞かれますので、今すぐ再起動をするには「Reboot」を、ログを確認したい場合や、保存などの作業をしたい方は「Ignore」をクリックします。(ここでは「Ignore」をクリックしてみました。)

▼ OpenCore Legacy Patcherのメインメニューに戻るには、「Return to Main Menu」をクリックします。

▼ 再起動をしてみて、トラブルがないか確認してください。

お疲れさまでした!

ルートパッチのバージョンを確認する方法

現在のルートパッチの導入状況や、インストールされているルートパッチのバージョンを調べたい時は次の方法で調べることができます。

▼ OpenCore Legacy Patcherを開き、「Post Install Root Patch」をクリックします。

▼ すると、インストールの状況と、バージョンが表示されます。

例えば、下図のように「All applicable patches already installed」であれば、「該当するすべてのパッチをインストール済み」という意味になります。

▼ 下図のように「All applicable patches already installed」でない場合で、ハードウェアが記されている場合には、そのハードウェアに対するパッチが未適用か、新しいバージョンがあることを示しています。

▼ 下図のようにバージョン名がなく、ハードウェアが記されている場合には、そのハードウェアに対するパッチが未適用であることを示しています。

以上で必須の作業は終了です!
ここまでの作業本当にお疲れ様でした!

次のページ以降はOpenCore Legacy Patcherを利用していくうえで、利用するかもしれないルートパッチ関連のメンテナンス方法(アップデートやアンインストール、ダウングレードなど)を紹介しています。
ぜひ、さらっと目を通していただき、いざとなったときにぱっと操作いただければと思います。

弊ブログでは引き続き、お使いのMacを末永くご利用いただくためのTipsやHow toを紹介していきます。記事の更新については、かぼしーのTwitterアカウントPlats.appで紹介しますので、ぜひフォローいただけると幸いです!

次のページでは、ルートパッチアップデートまたは再インストールする方法を紹介します。