【0.6.6対応版】古いMacも新しいmacOSで蘇る!OpenCore Legacy Patcherの特徴と使い方(メディア作成編)

Mac

こんにちは!スイカが大好きなかぼしーです。

お使いのMacを手放す前に、あなたの愛機がまだまだ現役で使えることを知っていますか?
今回は、古いMacユーザにおすすめのOpenCore Legacy Patcher (OCLP)の使い方と特徴について詳しく紹介していきます。

なお、この記事ではmacOS VenturamacOS MontereymacOS Big Surに対応しています。
※macOS Sonomaに関しては専用の記事を準備中です。(秘密保持契約(NDA)の都合上公開は秋ごろです)

この記事はOCLP 0.6.6のUI変更に伴い、以下の記事のフルリライト(改定と大幅加筆)したものです。

※ 各OSごとの専用記事は現在準備中です。(コツコツ書いてます!)

目次

はじめに

諸注意

この度は弊ブログ(あのかぼ)にアクセス頂きまして誠にありがとうございます。

この記事ではAppleからサポートを打ち切られたMacに対し、最新のmacOSをインストールすることを目的とした非公式のマニュアルです。そのためAppleのサポートは受けられません。
また、この記事または弊ブログで紹介している全ての記事をもとに生じたあらゆる損害について弊ブログ及び筆者は何ら責任を負わない旨ご承知おきいただきますようお願いいたします。

サポート

作業中やご利用中にトラブルが生じてしまった場合には「Plats.app」内にある国内の非公式OpenCore Legacy Patcherコミュニティをご利用ください。

このコミュニティではインストールについての問題解決の他、インストール成功例やTipsなどの幅広い内容を網羅します。のんびりと書き込める空間なので、ぜひOpenCore Legacy Patcherをご利用の方はご参加ください!

また、OpenCore Legacy Patcher関連のニュースは弊ブログの他、「おんかぼ!」でも扱っております。
これらの更新内容はPlats.appの他、筆者Twitterでも告知いたしますので、併せてチェックいただければ幸いです。

是非一緒に楽しみながら頑張りましょう!

一番読み飛ばされそうな部分ですが、お読みいただきありがとうございました。
インストールが無事に完了することを心より祈念申し上げます。ファイトです!

OpenCore Legacy Patcherとは?

OpenCore Legacy Patcherは、Appleによってサポート対象外とされた古いMacに最新のmacOS VenturaやmacOS Monterey、mac OS Big Sirをインストールするためのツールです。
このOpenCore Legacy Patcherを利用することで、最新のmacOSの機能やセキュリティを、古いMacでも体験することができます。

さらに、OpenCore Legacy Patcherは安全性に配慮した非常にモダンな設計をしており、ユーザは安心して使用することができます。

OpenCore Legacy Patcherの主な特徴

ここでOpenCore Legacy Patcherの特徴や安全性などについて紹介します。

ネイティブな体験

ディスク上ではなく、メモリ上でのデータ注入とパッチが行われます。そのため、正式にサポートされているMacと同様の経験が得られます。

セキュリティを最優先に

セキュリティ機能の中でも、System Integrity Protection(SIP)、FileVault 2、.im4m Secure Boot、Vaultingなどがサポートされています。これにより、OpenCore Legacy Patcherを使用するユーザは安心して最新のmacOSを利用することができます。

※ ただし、インストールするOSによってはSIPを有効にできなかったり、一部制約があるなど、条件によってはすべてを有効にできない場合があります。

OTAアップデートにネイティブ対応

サポート対象のMac同様に、システム設定(システム環境設定)から直接、新しいアップデートを簡単にインストールすることが可能。アップデートの手間や時間を大幅に削減できます。

※ Appleより配信されるアップデートのうち、macOS Ventura以降で配信される緊急対応(RSR)に関してはハードウェアの構成や環境により特定のインストールできない場合があります。詳しくは「OpenCore Legacy Patcherを使用してmacOS VenturaをインストールしたMacでの「macOS Security Response」をインストールする注意点」をご覧ください。

さまざまなハードウェアへの対応強化

OpenCore Legacy Patcherの利点は、単にOSのサポートを拡張するだけでなく、古いグラフィックカードやWi-Fi、BluetoothチップセットなどのAppleからサポートを打ち切られたハードウェアをも対応させ、Macを快適に利用できるようになる点にあります。

最新のmacOS機能をあなたのMacでも

Sidecar、AirPlay to Mac、Night Shift、Universal Controlといった、最新のmacOSでのみ利用できる機能も、このPatcherを使用することで体験することが可能になります。

※ 各機能のハードウェア要件を満たしている場合には通常自動的にmacOSに含まれる新機能を利用できますが、一部のモデルでは手動で有効にする必要があります。詳しくは「非対応MacでもUniversal Controlを有効にする方法: OpenCoreとSMBIOSスプーフィングの利用法」をご覧ください。

有用なコミュニティのサポート

OpenCore Legacy Patcherのコミュニティは活発で、問題や新しい機能に関する質問に答えてくれるユーザーや開発者が数多く存在します。

日本国内では筆者(かぼしー)が2023年8月に新しく立ち上げたPCやIT専門のコミュニティサイト、「Plats.app」にはOpenCore Legacy Patcherの専門コミュニティスペースがあり、質問や動作報告が行えます。(Plats.appは「ユーザと造るSKS」を標榜しているコミュニティサイトです。一部未完成の機能を含みます。)

※ SKSはSocial Knowledge Serviceの略です。

OpenCore Legacy Patcherのインストール要件

OpenCore Legacy PatcherがサポートするMacは以下の通りです。

  • MacBook (Early 2008以降)
  • MacBook Air (Late 2008以降)
  • MacBook Pro (Early 2008以降)
  • Mac mini (Early 2009以降)
  • iMac (Mid 2007以降)
  • Mac Pro (Early 2008以降)
  • Xserve (Early 2008以降)

ただしiMac (Mid 2007)についてはSSE4.1をサポートしているCPU、つまりCore 2 Duo T9300やCore 2 Duo T9500などのIntel Penrynファミリーに換装することでOpenCore Legacy Patcherを使用することが可能です。

持ってるMac、OpenCore Legacy Patcherに対応していなかった…という方に朗報です。

もしかしたらWindows 10やWindows 11ならインストールできるかもしれません!

用意するもの

OpenCore Legacy Patcherを使用する上で用意するべきものをまとめました。

必要となるものは非常にシンプルです。
USBメモリは16GB以上の空き容量を持つものを使用してください。
もし、USBメモリを新しく用意される方は16GBのUSBメモリより、32GBのUSBメモリの方がコストパフォーマンスに優れているためお勧めです。

なお、ここで作成したUSBメモリ(インストールメディア)はトラブルが発生した際に利用しますので、フォーマットや初期化をせず保管しておきましょう。

macOSをアップグレードして最新OSにする方法ではUSBメモリやSDカードを用意せずとも作業が可能ですが、トラブルが発生した際、修復するためにこの記事で作成したUSBメモリ(インストールメディア)が必要になる場合がありますので、必ずUSBメモリやSDカードは用意しておくことをおすすめします。

インストールしたいOSがmacOS 13 Ventura以降の場合の注意点①

この記事をもとにmacOS Venturaをインストールされる方のうち、2011年以前(Mac Proは2012以前)のモデルをご利用の方はインストール時に別途USB接続のマウスキーボードUSBハブが必要になります。

これは、macOS VenturaでUSB 1.1のサポートが終了したためで、macOSのインストールが完了し、ボリュームパッチのインストールが完了したら内蔵のキーボードやトラックパッドが利用できるものの、インストール時には利用できません。(執筆時点)

詳しくは「【暫定版】2012以前の古いMacにOpenCore Legacy Patcherを使用してmacOS Venturaをインストールする方法」をご覧ください。

なお、この問題はmacOS Monterey以前の場合には発生しません。

インストールしたいOSがmacOS 13 Ventura以降の場合の注意点②

OpenCore Legacy Patcherを使用してmacOS Venturaをインストールしたい方のうち、GPUにAMD GCN 1~3世代の製品が使われているMacではルートパッチインストール時にKernel Debug Kit (通称KDK)が必要になります。この作業にはインターネット接続が必要です。
もしも、対象のMacにmacOS Venturaがインストールされた際、インターネット接続ができない場合には別のPCやMacを使用してKDKをダウンロードする必要があります。

方法や詳細は「AMD GCN 1~3世代を搭載したMacでOpenCore Legacy Patcherのルートパッチがインストールできない時の対処法」をご覧ください。

なお、この問題はmacOS Monterey以前の場合には発生しません。

インストールを行うMacがAVXを利用できない(2011年モデル以前の)Macの場合

お使いのMacがSandy Bridge以前のCPUを搭載したMacなど、AVXが利用できないMacの場合にはApple日本語入力プログラム (旧ことえり)が正しく動作しません。

その為日本語入力を行う場合には別途「Google 日本語入力」をご利用ください。

詳しくは「macOS Catalina Patcherで日本語入力をする」をご覧ください。

いよいよ次のページからインストールメディアの作成を開始します。

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