この記事では2020年春モデルとしてDynabook株式会社より発売されたdynabook P1-X7MP-BL (モデル名: X7)のSSD換装とメモリの換装、交換手順を紹介します。
今回の記事は、P1-X7MP-BLなどのdynabook X7シリーズの他、2020年春モデルのT7、T5、T4、BJ65シリーズでも同様の作業でストレージの換装が行えます。
ただし、T7のSSDのみを搭載したモデルについては2.5インチストレージを搭載できない(ケーブルが付属していない)場合があります。
- dynabook T7 (P2-T7MP-BW, P2-T7MP-BL)
- dynabook T5 (P2-T5LP-BG, P2-T5LP-BL)
- dynabook T4 (P1-T4LP-BW, P1-T4LP-BG, P1-T4LP-BL, P1,T4LP-BP)
- dynabook X7 (P1-X7MP-BW, P1-X7MP-BG, P1-X7MP-BL)
- dynabook BJ65/FS
なお、2019年4月モデルのT6、T5、T4シリーズをご使用の方はこちらの記事をご覧ください。
目次
用意するもの
dynabook P1-X7MP-BLの場合
m.2 SSDを換装/増設する場合 (m.2 SSD)
- Crucial P2 ( 500GB / 1TB / 2TB ) ハイコスパ
- Crucial P3 ( 500GB / 1TB / 2TB / 4TB ) 大容量
- KIOXIA EXCERIA G2 ( 500GB / 1TB / 2TB ) ハイコスパ
- KIOXIA EXCERIA PLUS G2 ( 500GB / 1TB / 2TB ) オススメ
2.5インチ SSDへ換装する場合
- Crucial製SSD 250GB / 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (オススメ)
- Crucial製SSD 240GB / 480GB / 1TB / 2TB (コスパ良)
- KIOXIA製SSD 240GB / 480GB / 960GB (旧東芝メモリ)
- Western Digital製SSD 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (高耐久)
メモリを増設する場合
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2 (相性保証あり)オススメ
- Team DDR4 32GB×2 / 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2
- Panram DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2
その他、m.2 SSD非搭載モデルでは、m.2 固定ネジが必要になる場合があります。
バッテリーを交換する場合
パソコンに取り付けられているストレージのデータを新しいSSDにクローンする方法はこちらの記事をご覧ください。<絶対に失敗しない!EaseUS Todo Backupのヘビーユーザーが教えるHDDをSSDに換装する方法>
dynabook X7/T7/T5/T4を分解する
dynabookの電源を正しく切った後、画面を閉じて本体をひっくり返します。
dynabook X7/T7/T5/T4のメモリの増設方法
▼ メモリはネジを一本外し、カバーを開ければすぐに交換ができます。
▼ ネジが浮いたら、スパッジャーでメモリカバーを取り外します。
なお、dynabook P1-X7MP-BLにはSK hynix社製のHMA81GS6CJR8N-VK (8GB)が1枚取り付けられていました。
メモリの増設・換装例としては以下のメモリが挙げられます。
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2 (おすすめ)
- Team DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×1
- Patriot DDR4 8GB / 4GB
- Panram DDR4 8GB×2
▼ メモリを取り外す際は赤枠で囲ったロックアームをそれぞれ外側へと動かします。
するとメモリが30度くらい起き上がりますので、メモリを引き抜きます。
取り付ける際には、取り外しとは逆の手順でスロットに差し込みます。
その後、カチッと言うまでメモリを倒します。
▼ なお取り付けられていたメモリはSK hynix社製のHMA81GS6CJR8N-VK (8GB)でした。
これでメモリの交換は完了です。
dynabook X7/ T7/ T5/ T4のボトムカバーを開ける
dynabook X7/ T6/ T5/ T4のストレージを換装や増設をするためにはボトムカバーを取り外す必要があります。
メモリカバーを外した後、丸で囲った23本のプラスネジを取り外します。
そして、ボトムカバーとdynabook X7の筐体の隙間にスパッジャーを差し込むように挿入した後、くり出す様にボトムカバーを持ち上げます。
四辺すべてのツメを外せば、ボトムカバーが外れます。
dynabook X7/T7/T5/T4のバッテリー交換方法
2019年4月モデルのTシリーズと違い、2020年春モデルのdynabook Tシリーズ、BJ65シリーズではボトムカバーの中にバッテリーが格納されています。
▼ まずは、赤丸で囲ったケーブルをマザーボードから取り外します。
▼ バッテリーのケーブルがマザーボードから完全に取り外せればOKです。
▼ その後、赤丸で囲った3本のネジを取り外して真上に持ち上げるようにバッテリーを取り除きます。
▼ バッテリーを取り外すことが出来ました。
▼ 後は今とは逆の手順でバッテリーを取り付けていきます。
▼ P1-X7MP-BLに取り付けられていたバッテリーは「PA5344U-1BRS」でした。
▼ 裏面はこんな感じです。
dynabook X7/T7/T5/T4のストレージ換装方法
今回分解したdynabook X7は2.5-inch HDDの他、m.2 SSDが搭載されていました。
取り付けられていたSSDはSamsung社製のMZ-VLQ2560(PM991シリーズ)でした。
PM991と言えば容量違いですが、ASUS VivoBook 15 M515にも使用されていました。
なおdynabook T5 (P2-T5LP)、dynabook T4 (P1-T4LP)、HDDモデルのBJ65ではm.2スロットがあります。逆に、PCIe接続のSSDのみを搭載したT7では2.5インチストレージとマザーボードを繋ぐフレキシブルケーブルがない可能性があります。
M.2 SSD換装方法
増設・換装例としては以下の製品が挙げられます。
- Crucial P2 ( 500GB / 1TB / 2TB ) ハイコスパ
- Crucial P3 ( 500GB / 1TB / 2TB / 4TB ) 大容量
- KIOXIA EXCERIA G2 ( 500GB / 1TB / 2TB ) ハイコスパ
- KIOXIA EXCERIA PLUS G2 ( 500GB / 1TB / 2TB ) オススメ
ではいよいよ、2020年春モデルのTシリーズ、BJ65シリーズに取り付けられているm.2 SSDを取り外していきます。
▼ 赤丸で囲ったネジを取り外します。
▼ 下図のようにSSDが30度程起き上がったら、ゆっくりと引き抜きます。
▼ そして、今とは逆の手順で新しいSSDを挿入します。
2.5インチストレージ換装方法
続いて2.5インチストレージを換装していきます。
2.5インチストレージを取り外す際には必ずm.2 SSDを取り外した状態で作業してください。
換装例としては以下の製品が挙げられます。
- Crucial製SSD 250GB / 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (オススメ)
- Crucial製SSD 240GB / 480GB / 1TB / 2TB (コスパ良)
- KIOXIA製SSD 240GB / 480GB / 960GB (旧東芝メモリ)
- Western Digital製SSD 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (高耐久)
▼ m.2 SSDを取り外したことを確認し、ストレージをスパッジャーなどを使ってくり出します
▼ 取り外すことが出来たら完了です。
取り付けられていたHDDはWD社製のWD10SPZX(WD10SPZX-26Z10T0 1TB)でした。
▼ ハードディスクを取り外すと防振対策としてスポンジ状のものが確認できます。
▼ HDDとマザーボードを繋ぐフレキシブルケーブルです。
ここにはTOSHIBAのロゴが確認できます。
あとは逆の手順でdynabookに新しいSSDを付けていけば完了です。
dynabook X7/T7/T5/T4のWi-Fiモジュールの交換について
dynabook P1-X7MP-BLに搭載されていたWi-FiモジュールはIntel Wireless AC 9462(9462NGW)でした。
m.2 2230なので、もしもWi-Fiモジュールが故障したなどの場合には取り換えることが可能です。
作業を完了する
コネクターやケーブルの位置、異物の混入がないことを確認したら、ボトムカバーを取り付けて、先ほどと逆の手順で組み上げていきます。
ネジをすべて止めます。
お疲れ様でした!
dynabook P1-X7MP-BLを見てみる
せっかくなのでここで、dynabook X7 (P1-X7MP-BL)をもう少し詳しく見てみたいと思います。
dynabook X7は2020年春モデルとしてシャープの子会社であるDynabook株式会社の発表されました。
dynabookは東芝または東芝クライアントソリューション株式会社のブランドでしたが、2018年にシャープに買収されることが発表され、2018年10月1日付で東芝グループから移動、2019年1月1日に「Dynabook株式会社」となりました。
以前紹介しました、2019年4月モデルの「dynabook P1-T6KB-EG」は「Dynabook株式会社」となってから数ヶ月で発売されたモデルで、2018年7月(夏)モデルのT45/Gがベースとなっていたりと東芝色が強かったですが、色濃く残っていましたが、2020年春モデルであるX7はどうでしょうか?
dynabook X7の筐体とキーボード
dynabook P1-X7MP-BLの天板です。デザインはTOSHIBA dynabook時代のデザインを踏襲している正統派なデザインです。
天板をよく見てみると、小さなdynabookのロゴが散りばめられておりおしゃれです。
dynabookから消えつつある「TOSHIBA」という表記
前述したとおり、dynabook X7はデザインこそ東芝のdynabookっぽさがありますが、それ以外の部分はどうでしょうか?
ボトムカバーやPCBに散見されていたTOSHIBAという表記はdynabook P1-X7MP-BLには見当たりませんでした。
「TOSHIBA」とあるのは、HDDのフレキシブルケーブルくらいでした。
システム情報からもTOSHIBAという表記は消えていました。
ちなみに、2019年4月モデルの「dynabook T6/K」のシステム情報には「システム製造元」や「ベースボード製造元」、「BIOSバージョン」などにもTOSHIBAという表記が確認できていました。
以前、dynabook P1-B2UY-DBを分解した際には随分と落胆しましたが、dynabook X7やT7などではdynabook色は健在で、楽しい製品だと感じました。
ちなみに、P1-X7MP-BLはWindows 11対応です。
dynabook X7/T7/T5/T4のおすすめカスタマイズ
今回紹介したdynabook P1-X7MP-BLはCPUがIntel Core i7-8560Uということもありとてもパワフルです。メモリも簡単に換装が出来るので、もしちょっと足したいな、という方は是非チャレンジしてみてください。
またT5、T4シリーズのようにHDDモデルの方はSSDに換装することで随分と快適になるかと思います。
まとめ
いかがでしょうか。
無事に作業は出来ましたか?
ここまでdynabook X7のメモリの増設、ストレージの換装についてみてきました。
なかなか楽しい機種でしたね。
メモリやストレージを換装してぜひ、さらに快適にご利用頂けたらと思います。
では、引き続き楽しいPCライフを!
なお、当ブログではWindows 11の最小要件を満たさないPCにWindows 11をインストールする方法はこちらで紹介しております。併せてぜひご覧ください!
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