6月を目前にして、macOS 27の発表も控えるこのタイミングですが、OpenCore Legacy Patcher (OCLP)の開発状況や、macOS Tahoeサポート、OCLPの注目フォークを紹介します。
OCLPの最新版は2.4.1
2026年5月時点で、OCLP本家の最新安定版は 2.4.1 です。このバージョンは、macOS Sequoia 15.5まわりの修正を中心としたリリースで、インストーラ取得時に誤ったインストーラや存在しないインストーラが表示される問題の修正が含まれています。
2.4.0系では、T1 MacでのApple Payエラー、macOS 14.4以降のT1関連認証エラー、USB 1.1世代MacでのUSBカメラ問題、GUIのCPU使用率低減なども扱われました。

つまり、現時点の本家OCLPは「Sequoiaまでの実用運用」を重視する段階にあります。すでにOCLP環境でSequoiaを安定して使えているユーザーにとっては、2.4.1は堅実な選択肢です。
ただ、OCLPを追い続けている読者はピンと来たと思いますが、
やっぱりmacOS Tahoeは難関か。
macOS Tahoeは、Intel Macにとって大きな節目になりました。
Appleの対応機種リストでは、Tahoeに対応するIntel Macはかなり限られており、古いIntel Macの多くは公式サポート外になっています。
関連> 【4機種のみ?】macOS Tahoe 26、インストールできるIntel MacとサポートされなくなったMacは?OpenCore Legacy Patcherの開発は?
OCLP側も、Tahoe対応に関する公式issueで、T2 Macの起動問題、AppleHDA削除による音声問題、Fusion Driveの扱い、FileVaultの自動有効化、Liquid Glass UIとNon-Metal GPUの関係など、多くの課題を紹介しています。
特にmacOS TahoeではT2チップやFusion Driveサポートに大きな変化がありました。
T2チップ搭載機では、OpenCore経由での起動そのものに関わる問題があり、インストーラに到達する前の段階から開発作業が必要とされています。また、TahoeではAppleHDA.kextの削除やFusion Driveサポートの変化もあり、音声、ストレージ、暗号化、グラフィックの各領域で慎重な検証が必要です。
関連> macOS Tahoe 26をサポートするOCLP 3.0.0は「今冬」見込み。OCLP最新状況まとめ
さらに、OCLP本家は2026年3月22日にOpen Collectiveで新規寄付の受付停止を発表しました。これはOCLPの開発を終了する宣言ではありませんが、macOS Tahoe以降のプロジェクトの見通しが不透明であることを示す重要な出来事です。OCLP側は、Intel Mac向けの最後の山場がmacOS Tahoe 26になること、そして将来的にApple Silicon Macがサポート外になった場合に同様のパッチャー開発が現実的かどうか分からないことを理由に挙げています。

関連> OpenCore Legacy Patcher、macOS Tahoe向けの開発継続も、新規寄付停止の訳とは?開発者離脱に加えApple Siliconも悩みの種?
関連> OpenCore Legacy Patcher、Open Collectiveで寄付受付終了 macOS Tahoe対応は継続も更新は未定
OCLPをベースとした有力なプロジェクトは?
このような状況の中で、OCLPのフォークにも注目が集まっています。
ただし、結論から言えば、本家OCLPを完全に置き換える「定番フォーク」はまだありません。
多くのフォークは、特定の環境や目的に合わせた実験的な位置づけになっています。
まず有力候補として挙げられるのが、OCLP-Mod です。
laobamac氏によるこのフォークは、中国語対応、SequoiaでのIntel Wireless関連機能、KDKやMetalLibファイルの高速ダウンロードURL追加などを特徴としています。
中国語圏ユーザーやIntel Wi-Fi関連の利便性を重視するユーザーには、実用的な選択肢になり得ます。

次に、OCLP-X があります。
こちらはJeoJay127氏によるカスタム版で、Intel Wi-Fiサポートを追加したOCLP改良版として紹介されています。規模はOCLP-Modほど大きくありませんが、Intel Wi-Fiまわりを重視するユーザーや、中国語圏のHackintosh/OCLPコミュニティを追っているユーザーには注目されるフォークです。
Tahoe関連で特に名前が出るのが、OCLP-Plus です。
YBronst氏のOCLP-Plusは「Tahoe Patch Set」として、macOS 26.x向けに最適化されたパッチセットを掲げています。説明では、lzhoang2801氏のOpenCore-Legacy-Patcher系実験版を発展させたものとされており、macOS Tahoe向けの実験的な修正を追うユーザーには重要な存在です。 ただし、READMEでは手動設定向けのテンプレートであり、完成済みEFIを生成するものではないと説明されています。一般ユーザーが気軽に導入するというより、構成を理解している上級者向けです。
また、lzhoang2801系の実験版にも触れておく必要があります。lzhoang2801氏は、OCLP 3.0.0 NightlyやTahoe対応周辺で名前が出る開発者であり、関連ツールとして OpCore-Simplify も公開しています。ただし、OpCore-SimplifyはOCLPの単純なフォークではなく、OpenCore EFI作成を簡略化するHackintosh寄りのツールです。OCLPとは関係が深い場面もありますが、旧型Mac向けの本家OCLP代替というより、OpenCore構成支援ツールとして見るのが正確です。
現時点でのおすすめは明確です。
通常の旧型MacでBig SurからSequoiaまでを安定運用したいなら、まずは本家OCLPを使うべきです。中国語UIやIntel Wi-Fiまわりの追加機能を重視するならOCLP-ModやOCLP-Xが候補になります。Tahoeをどうしても試したい場合はOCLP-Plusやlzhoang2801系の実験版を検討できますが、これはバックアップ前提の検証用途と考えるべきです。
OCLPは、古いMacを延命するための非常に大きな役割を果たしてきました。
しかし2026年5月現在、その中心は「Sequoiaまでの安定運用」と「Tahoeという最後の大きな壁」の間にあります。フォークも活発化していますが、それぞれの目的はかなり異なります。
メイン環境では本家OCLPを基本にし、フォーク版は目的とリスクを理解したうえで試す。これが、今のOCLP界隈との付き合い方として最も現実的です。
新macOS の発表を目前に控え、OCLPの開発にもまだまだ期待したいです。
関連> macOS Tahoe 26をサポートするOCLP 3.0.0は「今冬」見込み。OCLP最新状況まとめ
関連> OpenCore Legacy Patcherのナイトリ―バージョンをダウンロードする方法
キオクシア KIOXIA 内蔵 SSD 960GB 2.5インチ 7mm SATA 国産BiCS FLASH TLC 搭載 3年保証 EXCERIA SSD-CK96…



