今回は2019年4月モデルとしてDynabook株式会社より発売されたdynabook P1-T6KB-EG (モデル名: T6/K)のSSD換装とメモリの換装、交換手順を紹介します。
前回までに紹介しました2021年秋冬モデルのdynabook P1-B2UY-DBよりもTOSHIBA色が強く(というより完全に東芝 dynabookです)、メモリやSSDの換装自体はT45シリーズと同じ流れになっています。
なお、この手順は下記の機種とも殆ど同じ手順で分解ができるかと思います。
(ただし、P1-T6KB-EGはm.2 SSD、P1-T6KP-EGは2.5-inch HDDと、ストレージの形状が異なります。)
- T45/A ,T45/B, T45/C, T45/D, T45/E, T45/G
- P1-T6KB-EG (dynabook T6/K)
- P1-T6KK-EW (dynabook T6/K)
- P1-T6KK-EG (dynabook T6/K)
- P1-T6KP-EG (dynabook T6/K)
- P2-T5KP-BW (dynabook T5/K)
- P2-T5KP-BB (dynabook T5/K)
- P2-T5KP-BG (dynabook T5/K)
- P1-T4KP-BW (dynabook T4/K)
- P1-T4KP-BB (dynabook T4/K)
- P1-T4KP-BB (dynabook T4/K)
- P1-T4KP-BR (dynabook T4/K)
目次
- 用意するもの
- dynabook T6/T5/T4のバッテリー交換方法
- dynabook T6/ T5/ T4を分解する
- Wi-Fiモジュールの交換について
- 作業を完了する
- (おまけ)dynabook P1-T6KB-EGを見てみる
- まとめ
用意するもの
dynabook P1-T6KB-EGの場合
SSDモデルのSSDを換装する場合 (m.2 SSD)
※購入前に搭載されているストレージの形状をお確かめください
メモリを増設する場合
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2
- Team DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×1
- Patriot DDR4 8GB / 4GB
- Panram DDR4 8GB×2
なお、P1-T6KP-EGやP2-T5KP-BWでは2.5inchストレージが使用されています。
予めストレージやメモリの仕様を確認し、パーツをご購入ください。
パソコンに取り付けられているストレージのデータを新しいSSDにクローンする方法はこちらの記事をご覧ください。<絶対に失敗しない!EaseUS Todo Backupのヘビーユーザーが教えるHDDをSSDに換装する方法>
dynabook T6/T5/T4のバッテリー交換方法
dynabookの電源を正しく切った後、画面を閉じて本体をひっくり返します。
バッテリーのロックをそれぞれ外側にして、バッテリーを本体から引き抜きます。
この時、下図の向かって左側のバッテリーのロックはばね式になっています。このロックだけは指で外側に移動させながらバッテリーを引き抜く必要があります。
dynabook T6/T5/T4を分解する
バッテリーを取り外せたら、下図の2つのプラスネジをドライバーで取り外します。
dynabook T6/T5/T4のメモリの増設方法
メモリはネジを一本外し、カバーを開ければすぐに交換ができます。
なお、dynabook P1-T6KB-EGはDDR4-2400を2枚搭載できます。
メモリの増設・換装例としては以下のメモリが挙げられます。
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2 (おすすめ)
- Team DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×1
- Patriot DDR4 8GB / 4GB
- Panram DDR4 8GB×2
▼ メモリを取り外す際は赤枠で囲ったロックアームをそれぞれ外側へと動かします。
するとメモリが30度くらい起き上がりますので、メモリを引き抜きます。
取り付ける際には、取り外しとは逆の手順でスロットに差し込みます。
その後、カチッと言うまでメモリを倒します。
なお、dynabook P1-T6KB-EGに搭載されていたのはSamsung社製のM471A5244CB0-CRCでした。
これでメモリの交換は完了です。
dynabook T6/T5/T4のストレージ換装方法
dynabook T6/T5/T4のストレージを換装するためにはボトムカバーを取り外す必要があります。
まずは丸で囲った24本のプラスネジを取り外します。
そして、下図の青い丸で囲ったあたりなど、ボトムカバーとdynabook T6の筐体の隙間にスパッジャーを差し込むように挿入した後、くり出す様にボトムカバーを持ち上げます。
四辺すべてのツメを外せば、ボトムカバーが外れます。
ストレージの位置が確認できました。
それではいよいよdynabook T6/Kのストレージを取り外していきます。
まずはdynabook T6/KのマザーボードとストレージをつなぐZIFコネクタを見つけます。
このロックレバーをスパッジャーなどで、立てればよいのですが、もう少し分かりやすい視点に移って紹介します。
ロックレバーを立たせます。(あれ、結局分かりづらい…?)
そして丁寧にフレキシブルケーブルを取り外します。
そして、ストレージをスパッジャーなどを使ってくり出します。
えい。
dynabook T6/Kからストレージを取り外すことができました。
dynabook P1-T6KB-EGではSATA接続のm.2 SSDを2.5インチに変換して接続されていました。
筐体などはHDDモデルのdynabook T6/KやT5/Kと共通のようで、防振対策が施されていました。
では、SSDを取り外します。
m.2 SSDの(下図の場合)左端にある黒いプラスネジを取り外します。
すると、メモリと同じようにおよそ30度くらいまでSSDが立ち上がるので、静かにSSDを引き抜きます。
SSDを取り外すことができました。
搭載されていたSSDはSamsung社製のMZ-NL256C(MZNLN256HAJQ-00000)でした。
なお、この変換機にはクリアランスがありますので、大容量(両面実装)のSSDでも搭載できると思います。
あとは逆の手順でdynabookに新しいSSDを付けていけば完了です。
dynabook T6/T5/T4のWi-Fiモジュールの交換について
dynabook P1-T6KB-EGに搭載されていたWi-FiモジュールはIntel Wireless AC 3165(3165NGW)でした。
作業を完了する
コネクターやケーブルの位置、異物の混入がないことを確認したら、ボトムカバーを取り付けて、先ほどと逆の手順で組み上げていきます。
ネジをすべて止めます。
お疲れ様でした!
dynabook P1-T6KB-EGを見てみる
せっかくなのでここで、dynabook T6/K (P1-T6KB-EG)をもう少し詳しく見てみたいと思います。
dynabook T6/Kは2019年4月モデルとしてシャープの子会社であるDynabook株式会社の発表されました。
しかし、前年の2018年にシャープに買収されることが発表され、2018年10月1日付で東芝グループから移動、2019年1月1日に「Dynabook株式会社」となりました。
つまりこの機種は「Dynabook株式会社」となってから数ヶ月で発売されたモデルなのです。当然「Dynabook株式会社」が0から作ったモデルではなく、東芝クライアントソリューション株式会社が製造と販売をした2018年7月(夏)モデルのT45/Gがベースになっています。
dynabook T6の筐体とキーボード
dynabook P1-T6KB-EGの天板です。THE・ダイナブックというダイナブックですね。
キーボードもT45/Gと同じくアルファベットがキーの中央に配置されています。
トラックパッドの形もTHE・ダイナブック。
T7/KにあるTOSHIBAという表記
前述したとおり、dynabook T7/Kはとても微妙な時期に発表されたモデルということもあり、TOSHIBAという表記は随所に見ることができます。
まずはベゼル。大きくTOSHIBAという表記があります。
またdynabook T6/Kの内部にも。
dynabook T6/Kのボトムカバーを見てみると。ありました!
TOSHIBAという表記。
そして、PCBにも。
バッテリーにもTOSHIBAという表記がありました。
ちなみに、dynabook T6/Kのバッテリー(PA5359U-1BRS)は株式会社 LG化学が製造しているようです。
ちなみに、システム情報を見ても「システム製造元」や「ベースボード製造元」、「BIOSバージョン」などにもTOSHIBAという表記が確認できます。
ちなみに、前にメモリやSSDの換装方法について紹介したdynabook B2/Uのシステム情報では「Dynabook Inc.」となっていました。
「で?」と言われれば、特に言い返すことはできませんが、筆者的には感慨深かったので紹介しました。
dynabook T6/T5/T4のおすすめカスタマイズ
今回紹介したdynabook P1-T6KB-EGはCPUがIntel Core i7-8550U、ストレージがSATA接続とは言えSSD 256GBでとてもパワフルなスペックです。
ただ、メモリが4GBという事もあり、「きちんと作業をしたい!」という方にはやや少なすぎるように思います。
また、P1-T6KP-E などのようにストレージがHDDの場合にはSSDに換装することで随分と快適になると思います。
ただ、HDDのモデルでは装着できるストレージは2.5inch SSDとなりますので、ご購入の際にはお気を付けください。
まとめ
いかがでしょうか。
無事に作業は出来ましたか?
ここまでdynabook T6/Kのメモリの増設、ストレージの換装についてみてきました。
なかなか楽しい機種でしたね。
メモリやストレージを換装してぜひもっと快適にご利用頂けたらと思います。
では、引き続き楽しいPCライフを!
なお、当ブログではWindows 11の最小要件を満たさないPCにWindows 11をインストールする方法はこちらで紹介しております。併せてぜひご覧ください!
2022.08.11 パーツのリンクが異なっていたので修正しました。
2022.08.06 タイトルや本文中に謎な言葉が紛れていたため修正しました。
2022.08.03 元のストレージのデータをクローンする方法をまとめた記事へのリンクを追加しました。