この記事では2019年7月から富士通株式会社より発売された法人向けPCのFUJITSU LIFEBOOK A579/Bのストレージの換装とメモリの増設・交換方法などを見ていきたいと思います。
目次
- 用意するもの
- LIFEBOOK A579/Bのバッテリー交換方法
- LIFEBOOK A579/Bのメモリ増設方法
- LIFEBOOK A579/Bを分解する
- LIFEBOOK A579/Bのストレージ換装方法
- Wi-Fiモジュールの交換について
- 作業を完了する
- LIFEBOOK A579/Bを見てみる
- まとめ
用意するもの
必要なもの
- E-Value 精密ドライバーセット
- スパッジャー (使わなくなったポイントカードでも代用可能です)
ストレージの換装の場合
- Crucial製SSD 250GB / 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (オススメ)
- Crucial製SSD 240GB / 480GB / 1TB / 2TB (コスパ良)
- KIOXIA製SSD 240GB / 480GB / 960GB (旧東芝メモリ)
- Western Digital製SSD 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (高耐久)
メモリを増設する場合
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2 (相性保証あり)オススメ
- Team DDR4 32GB×2 / 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2
- Panram DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2
なお、パソコンに取り付けられているストレージを新しいSSDにクローンする方法はこちらの記事をご覧ください。
LIFEBOOK A579/Bのバッテリー交換方法
▼ 作業の前にLIFEBOOK A579/Bを正しくシャットダウンします。
▼ PC本体をひっくり返し、平らで水平な場所に置きます。
▼ バッテリーの左右にあるラッチを、それぞれ解除方向に移動させながら、バッテリーを矢印の方向から跳ね上げるように取り除きます。
▼ バッテリーが取り除けました。
LIFEBOOK A579/Bのメモリ増設方法
LIFEBOOK A579/Bには2本のS.O.DIMMを取り付けることができます。
なお、このLIFEBOOK A579/BにはMicron社製MTA4ATF51264HZ-2G6E1 (4GB)が2枚取り付けられていました。
増設例としては下記のようになるかと思います。
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2 (相性保証あり)オススメ
- Team DDR4 32GB×2 / 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2
- Panram DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×2
バッテリーを取り外したら、スパッジャーなどで中央部分(赤く囲った)のラッチを矢印方向に押しながら、メモリカバーを開けます。
▼ メモリを取り外すときは、ロックアームをそれぞれ外側へと動かします。
▼ するとメモリが30度くらい起き上がるので、メモリをゆっくりと引き抜きます。
▼ もう一枚も同じように取り外します。
▼ ロックアームをそれぞれ外側へと動かします。
▼ メモリが30度くらい起き上がるので、メモリをゆっくりと引き抜きます。
▼ メモリを取り外すことが出来ました。
あとは新しいメモリを装着したら完了です。
▼ なお取り付けられていたメモリはMicron社製のMTA4ATF51264HZ-2G6E1 (4GB)でした。いいメモリです。
LIFEBOOK A579/Bを分解する
法人向けPCのLIFEBOOK Aシリーズを分解するには3枚おろしにする必要があります。工数こそ多いですが、着実に作業を行っていけば難しくはありません。
▼ 以下の丸のついた17本のネジを取り除きます。
▼ ネジを外すことが出来たら、一度パソコンを開きます。
赤枠で囲った部分を取り外していきます。
▼ スパッジャーなどを筐体とカバーの隙間に挿し込み、優しく取り外していきます。
▼ カバーが取り外せたら、キーボードの左右上付近にある、赤丸で囲った2本のネジを取り外します。
▼ キーボードを取り外していきますが、フレキシブルケーブルが付いているままなので、まずはケーブルに負荷が掛からない程度に持ち上げます。
スライドロック式になっているので、赤枠で囲ったスライダーをスパッジャーなどで下に移動させます。
▼ スライダーが下に移動したら、フレキシブルケーブルをゆっくりと抜き取ります。
▼ これでキーボードを取り外すことが出来ました。
▼ 続いては赤丸で囲った5ヵ所のケーブルを取り外していきます。
▼ まずは2か所のケーブルを取り外していきましょう。
手前側のケーブルを取り外す際には、樹脂(白いTになっている)部分をスパッジャーなど押し出すように取り外します。
奥のケーブルはフロントフリップ式になっています。
赤枠で囲ったロックレバーをスパッジャーなどで起こします。
▼ ロックレバーが起き上がったら、フレキシブルケーブルを抜き取るように取り外します。
▼ マザーボードと液晶を繋ぐケーブルを取り外していきます。
スパッジャーなどで水平に持ち上げるように取り外します。
▼ Wi-Fiのアンテナ(MHF4)を取り外します。
U.FL式で無理に作業すると破損します。
スパッジャーなどで垂直に持ち上げるように取り外します。
▼ こちらもフロントフリップ式になっています。
ロックレバーをスパッジャーなどで起こします。
▼ 起き上がったら、フレキシブルケーブルを抜き取ります。
▼ ケーブルが外れたら作業完了です。
▼ ここまでの作業が完了したら、丸で囲った5本のネジを取り外しましょう。
▼ そしてヒンジ付近にある赤枠で囲った左右3本ずつ、計6本のネジを取り外します。
なお、この作業でFMV LIFEBOOK A579/Bの画面が取れます。手で画面を支えながら作業しましょう。
▼ Wi-Fiアンテナのケーブルを傷つけないように作業します。
▼ そして、画面とメインカバーを取り外します。
これでストレージやWi-Fiモジュールにアクセスが出来ます。
LIFEBOOK A579/Bのストレージ換装方法
いよいよストレージを交換していきます
換装例としては以下の製品が挙げられます。
- Crucial製SSD 250GB / 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (オススメ)
- Crucial製SSD 240GB / 480GB / 1TB / 2TB (コスパ良)
- KIOXIA製SSD 240GB / 480GB / 960GB (旧東芝メモリ)
- Western Digital製SSD 500GB / 1TB / 2TB / 4TB (高耐久)
▼ ストレージは黒いカバーに覆われています。
そして、黒いカバーの上にはフレキシブルケーブルがあります。
▼ まずはフレキシブルケーブルから取り外していきましょう。
バックフリップ式のコネクタになっています。赤枠で囲ったロックレバーをスパッジャーなどで持ち上げます。
▼ ロックレバーが起き上がったら、フレキシブルケーブルを抜き取ります。
▼ フレキシブルケーブルが取り外せたら、ストレージを覆う黒いカバーを取り外します。
赤く示した2つのレバーを上に押し上げるようにしながら取り外します。
▼ 別のアングルから。
▼ ストレージが出てきました。
ストレージをSATAコネクタから抜き取ります。
▼ ストレージを取り外せたら、ゴム製のマウンタを取り外しましょう。
なお、このLIFEBOOK A579/Bに使用されていたハードディスクはTOSHIBAのMQ01ABF050 (500GB)でした。
▼ これでストレージを取り外すことが出来ました。
あとは、新しいストレージを取り付け、逆の手順で組み上げていきます。
▼ ちなみに、今回使用したのは「あのかぼ」ではおなじみのKIOXIA社製のSSDです。
LIFEBOOK A579/BのWi-Fiモジュールの交換
LIFEBOOK A579/Bに搭載されていたWi-FiモジュールはIntel Wireless-AC 9560(9560NGW)でした。
m.2 2230なので、もしもWi-Fiモジュールが故障したなどの場合には換装することができます。
作業を完了する
コネクターやケーブルの位置、異物の混入がないことを確認したら、ボトムカバーを取り付けて、先ほどと逆の手順で組み上げていきます。
LIFEBOOK A579/Bを見てみる
せっかくなので、少しだけLIFEBOOK A579/Bを見ていきたいと思います。
このLIFEBOOK A579/BWに使われていた基板はCP772541-Z1でした。
マザーボード自体はIntel Celeron 4205Uを搭載したLIFEBOOK A579/BXと変わりません。
▼ マザーボードには比較的大きな文字で、「MADE IN CHINA」という文字が。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまで、LIFEBOOK A579/Bのストレージ換装やメモリの増設方法についてみてきました。
なかなかめんどくさい作業だったと感じた方も多かったのではないでしょうか?
比較的、取り外すケーブルも多く慎重な作業が求められました。
LIFEBOOK A579/Bはまだまだ戦えるスペックを有していると思いますので、ぜひ快適にご利用いただけたらと思います。
お疲れ様でした!
では、引き続き楽しいPCライフを!
2022.10.01 メモリカバー取り外しの図とWi-Fiアンテナの誤記、その他のタイプミスを修正しました。