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Microsoft公式ツールを使用してHP Smartが勝手にインストールされる問題を解決する方法

Windows

Microsoft公式ツールを使用してHP Smartが勝手にインストールされる問題を解決する方法

昨年11月、Microsoft Storeが利用できるWindows 10やWindows 11など多くの環境でHP製の「HP Smart」アプリが勝手にインストールされるトラブルが報告されました。

この記事では、「HP Smart」アプリが勝手にインストールされてしまう問題、すべてのプリンタが「HP LaserJet M101-M106」に書き換えられてしまう問題を解決する方法を紹介します。

目次

この問題の概略

HP Smartアプリが勝手にインストールされてしまう問題は、ユーザの調査でPCに接続されたプリンタのメタデータが書き換えられ、プリンタのメーカーやモデルを問わずすべてのプリンタが「HP LaserJet M101-M106」に書き換えられてしまう問題に起因していることが明らかになりました。

Microsoftはこの問題を確認し、「HP Smart」アプリが勝手にインストールされてしまう問題を解決するツールを公開しました。

Microsoftが公開したツールを使用することでプリンターが「HP LaserJet M101-M106」と認識されてしまう問題を解決するほか、アイコンの復元や「HP Smart」アプリのアンインストールが自動的に行われます。

「HP Smart」アプリが勝手に導入されてしまう問題を解決する方法

トラブルシューティング ツールをダウンロードする

この問題を解決するためにMicrosoftが公開した「Microsoft プリンター メタデータ トラブルシューティング ツール」をMicrosoft ダウンロードセンターから入手します。

▼ ページ中ほどにある赤枠で囲った「Download」をクリックします。

▼ PCのアーキテクチャを確認し、ダウンロードしたい項目にチェックを入れます。

ダウンロードするファイルはCPUアーキテクチャに応じて異なります。
PCに搭載されたCPUを確認し、適切なファイルをダウンロードします。

ARM32PrintMetadataTroubleshooterArm32.exe
ARM64PrintMetadataTroubleshooterArm64.exe
x64PrintMetadataTroubleshooterX64.exe
x86PrintMetadataTroubleshooterX86.exe

例えばMicrosoft Surfaceシリーズの中でも「Surface Pro X」や「Microsoft SQ 3」を搭載した「Surface Pro 9」の場合には「PrintMetadataTroubleshooterArm64.exe」を選択します。

▼ ダウンロードしたいファイルの選択が完了したら、赤枠で囲った部分にある「Download」をクリックします。

▼ 直ちにダウンロードが開始されます。

▼ ダウンロードが完了したら保存した場所へ移動し、パスを控えます。

開いた場所のパスを控える方法

ダウンロードフォルダなどのライブラリに保存した場合

▼ 「ダウンロード」フォルダなどのWindows ライブラリに保存している場合にはフォルダの空白部分を右クリックし、「プロパティ」を選択します。

▼ フォルダのプロパティが表示されたら「場所」タブをクリックします。

▼ そして赤枠で囲ったテキストボックスの内容を選択します。

▼ 右クリックして、コピーを選択するか、ショートカット キー(Ctrl+C)を使用してコピーします。

これで保存した場所をコピーすることができました。

その他の場所に保存した場合

ライブラリ以外の場所に保存した場合にはアドレスバーからパスをコピーできます。

▼ 赤枠で囲ったアドレスバーの空白部分をクリックします。

▼ テキストの内容を選択します。

▼ 右クリックして、コピーを選択するか、ショートカット キー(Ctrl+C)を使用してコピーします。

トラブルシューティング ツールを使用してトラブルを診断し解決する

ここまでの作業ができたら、コマンドプロンプトを開き、トラブルシューティング ツールを使用してプリンターの問題を修正します。

▼ スタートメニューにある検索ボックスかタスクバーの検索ボックスをクリックします。(Windows キー+RでもOK)

▼ 検索ボックスを選択します。

▼ 検索ボックスに「cmd」と入力すると、コマンドプロンプトが表示されますので、ここで「コマンドプロンプト」の上で右クリックします。(赤枠で囲った部分)

▼ コンテキスト メニューが表示されたら「管理者として実行」をクリックします。

赤枠で囲った部分にある「管理者として実行」をクリックしても構いません。

▼ UAC(ユーザーアカウント制御)が起動したら確認済みの発行元が「Microsoft Windows」になっていることを確認し、「はい」をクリックします。

▼ コマンドプロンプトが立ち上がりました。

▼ コマンドプロンプトが立ち上がったら、コマンドプロンプトにcd /d "[ダウンロードしたツールの場所]"と入力し、Enter キーを押します。

先ほどの例ではトラブルシューティング ツールはC:\Users\Kabocy\Downloadsでしたので、cd /d "C:\Users\Kabocy\Downloads"になります。

無事にカレントディレクトリの移動ができたらダウンロードしたツールのファイル名を入力します。

ファイル名が長い場合には、ファイル名の冒頭を入力し、Tab キーを押すことで、続くファイル名が補完されます。

▼ 「P」や「Print」まで入力してTab キーを押す

▼ ファイル名が補完される。

ただし、指定した場所に大量のフォルダやファイルが保存されている場合、あるいは同じ文字列から始まるファイルがいくつかある場合には、頭文字だけでなく、続く数文字を入力し絞り込みしたい。

▼ ファイル名を入力できたらEnter キーを押します。

▼ 「Troubleshooter completed successfully」と出力されたら作業は無事に完了しました。

▼ なお、この問題が発生していないPCで実行すると「Troubleshooter not applicable since metadata package not found」と表示される。

▼ 作業が完了するとメタデータやアイコンが正常な状態に戻ります。
また、この問題が発生したあと自動的にインストールされた「HP Smart」アプリについてもアンインストールされます。

※ ツールの実行後、プリンターのアイコンとメタデータが更新されるまで数時間ほどかかる場合があります。

まとめ

ここまで、「HP Smart」アプリが勝手にインストールされてしまう問題、すべてのプリンタが「HP LaserJet M101-M106」に書き換えられてしまう問題を解決する方法について紹介してきました。

Microsoftが公開したツールでは「HP Smart」アプリのアンインストールやメタデータ、アイコンの修復を行い、発生していた問題を解決することができますが、コマンドラインでの操作がありやや煩雑な印象を受けた方も多いかもしれません。

工数はやや多いかもしれませんが、行っていること自体はシンプルなので、ぜひ、この問題が発生してしまった方は、このガイドを参考に作業をなさってみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

かぼしー