M1なMac miniレビュー、高性能で小型でも低価格なベストバイPC

レビュー

M1なMac miniレビュー、高性能で小型でも低価格なベストバイPC

M1搭載Mac miniついにポチっちゃいました。
諸々な事情で購入が出遅れてしまいましたが、M1の詳細が明らかになりつつあった11月10日に購入を決意しておりました。
Intel以外のCPU(M1チップはSoC)を購入なんぞ、Intel信者としてはあるまじき決断だと思いますが、それほど胸が弾む製品だということに疑問の余地はありません。

結果的には、非常に満足の製品でした。

目次

なお、開封式の模様は現在執筆中につき、今しばらくお待ちください…!

M1搭載のMac miniの悪い点

冒頭の文章ではあれほど絶賛していたのに、突き落とすのが早いですね。まったく。
いや、先に悪い点、デメリットを挙げておいて、あとは褒めちぎりたいのです。

メモリが増設できない

個人的にはとても堪えた仕様です。
Intel版Mac miniはメモリの交換や増設がやや面倒ではあったものの可能でした。
今回はM1チップ(パッケージ)内に搭載されたため、ユーザーのカスタムが出来なくなりました。

DRAMやCPU、GPUコアを統合したM1チップ

確かにRetina版MacBook Proでは2012年ごろからメモリの増設が出来ない仕様となっておりましたし、購入後のメモリ増設などを行わない場合には全く問題のない点だと思いますが・・・。

ただ、この変更はM1チップとしての性能を引き上げるための仕様で、決してユーザーが不利になったわけではありません。
DRAMを交換できない対価として圧倒的な性能を得たと捉えるべきなのでしょう。

とにかくメモリは増設できません。

コネクターが減った

Thunderboltの数が減りました。
Intel版Mac mini 2020(2018)では4つあったThunderbolt(Type-C)がM1を搭載したMac miniでは半分の2つになりました。

M1 Mac miniとIntel Mac miniのポート比較

その代わり、Intel版Mac mini 2020 (2018)では「Thunderbolt 3 / USB 3.1 Gen 2」だったものが、M1版Mac miniでは「Thunderbolt / USB 4」へ変更となりました。

ただし、2ポート減ったのは事実です。

モニターが基本2台までしか接続できない

Intel版Mac mini 2020 (2018)では3台のモニターが接続可能でしたが、M1版Mac miniでは、Thunderbolt 3ポートを利用したモニターへの出力は1台のみとされ、HDMI経由で1台と計2台しか接続できません。
※1 但し、macOS Catalina から利用なSidecar を利用してiPadをモニターとして活用すれば、実質3台(モニター2台, iPad 1台)と接続可能
※2 Appleの仕様では2台のモニターが最大接続数となりますが、DisplayPortアダプタを利用することによって、最大6台と接続できたという情報もあります。

また、現時点ではM1を搭載したMac製品ではeGPU が利用できません。
eGPUを利用したいユーザーは、現時点においてはIntel CPUを搭載したMacが必要です。

ただ、M1を搭載したMac miniは前世代と比較して、グラフィックス性能が6倍と飛躍的進歩を遂げており、日常の使用では十分すぎる性能を持っています。

さらに、M1を搭載したMac miniは、Thunderbolt経由でモニターと接続した場合、eGPUなしで、6K解像度、60Hzの出力が可能になります。
前世代のMac miniでは6Kを出力する際にはeGPUを利用する必要がありましたが、M1を搭載したMac miniでは不要です。

BootCampが利用できない

僕的には非常に痛いところではあります。
現時点ではBootCampを利用してWindowsをインストールをすることができません。
Windowsを普段利用していないユーザーにとっては問題ない部分ですね。

但し、こちらも「現時点で」という話であり、ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギへArs Technicaが行ったインタビューの際、「M1搭載Macでは技術的にARM版Windowsを動かすことは可能です。これは、x86ユーザーモードのアプリケーションも含まれます。」と話したということから、今後のMicrosoftの判断次第で、BootCampが利用できるかもしれません。

なお、既にM1を搭載したMac上でARM版Windows 10の動作報告が上がっているうえ、Linuxの動作にも成功しているようで、今後が楽しみです。

ただ、iMacをWindowsで使い続け、最終的にMacを満喫せぬまま世代交代させてしまった身からすれば、下手にWindowsが動いてしまうより、いいのかもしれません。(自戒)

その他のデメリット

カーネル拡張(kext)の廃止に伴い、多くのデバイスが一時的に利用できなくなる可能性があります。各社のドライバ提供に左右されます。ただし、こちらはBig Surで駆動するすべてのMacで言えることなのでM1搭載のMacに限ったデメリットではありませんね。

M1なMac miniのここが最高!

ここからですよ、M1 Mac miniのすごいところ。

M1なMac miniはとにかく安い!

M1を搭載したMac miniは72,800円(税別)から購入できます。
前世代のMac miniは82,800円(税別)~で購入ができましたが、CPUがIntel Core i3-8100Bと利用するユーザーによっては非力に感じるケースもあったでしょう。

M1搭載のMac miniは72,800円のモデルでもオクタコアで最高のパフォーマンスを発揮してくれます。こういう売り方はやはりAppleらしいというか、iPhoneの販売の仕方と類似しています。M1なMacBook Airだけは例外だけど。
(やや脱線しますが、iPhone 12 miniもiPhone 12もSoC自体は上位機種にあたるiPhone 12 Proと同じA14 Bionicが搭載されています。)

これで、Macを購入するときに、プロセッサーのことで悩むことなく、シンプルにメモリとストレージを考えればよい、ということになり考え事が減りますよね。シンプルって素晴らしい。

「Macは高い」というイメージがある方でも、72,800円(税別)から購入できるとすれば購入検討ラインに入ってくるのではないでしょうか?

M1搭載Mac、めっちゃ静かで熱くない

これはM1搭載Macのすごいところです。
IntelMacのファンの通気口からは熱い風が絶え間なく送り出されてきましたが、このMacは違います。

もちろん、ファンレスの設計ではないため、ファンの音も聞こえますが、Intel Macのように回転しているような雰囲気もなく、快適に利用できます。

M1搭載のMac、iPhoneやiPadのアプリ動く

これまた、注目の機能です。
同じARMアーキテクチャで動作する、iPhone, iPad のアプリがMac でも動作します。
全てという訳ではないけど、順次対応のアプリも増えてくると思います。

M1搭載Mac、速いぞ、快適な動作!

圧倒的な性能を持つM1チップを搭載したMac mini。
起動はもちろんのこと、アプリケーションの立ち上げも爆速です。
従来のIntel Mac向けアプリケーションをM1(Apple Silicon)搭載のMacで利用するための仕組み、Rosetta 2でIntel向けにコンパイルされたバイナリをApple Silicon向けに変換する都合上、初回こそややもたつく様な印象ですが、次回以降の起動、使用は普通に早いです。

最後に

Apple Siliconの今後をM1チップに託したApple。
その第一弾として、MacBook Pro, MacBook Airという人気シリーズと共に、長らく不遇の時を過ごしたMac miniにも搭載され、華々しいデビューを飾りました。
Mac製品としては低価格で注目度の高い製品となりましたが、前述のデメリットの他、やや試作品感というか、実験的な雰囲気も感じられます。
この雰囲気をワクワクとして捉えられる方には、これほどいい機会はないでしょう。

ちなみに筆者は…これだけキビキビと動作してくれるのであれば、いろいろなソフトを動かしてみたいと思うのですが、まだ9月に組んだばかりの(まだその記事も下記途中な訳で)おニューなパソコンがあるため、当面はブログを書いたりするときに利用する予定です。

最安のMac mini
Apple Mac mini Apple M1 Chip (8GB RAM, 256GB SSD)

筆者が購入したMac mini
Apple Mac mini Apple M1 Chip (8GB RAM, 512GB SSD)