この記事では2018年2月にLenovoから発売されたThinkPad T480のメモリやストレージの換装方法について紹介します。
ThinkPad T480はThinkPad E480と同様にメモリの増設やストレージの換装、Wi-Fiモジュールの換装などが簡単に行えます。
目次
- 用意するもの
- ThinkPad T480のバッテリー交換方法
- ThinkPad T480を分解する
- ThinkPad T480のストレージ換装方法
- ThinkPad T480のm.2 スロットについて
- ThinkPad T480のメモリの増設方法
- Wi-Fiモジュールの交換について
- 作業を完了する
- 作業にあたってのポイント
- まとめ
用意するもの
ThinkPad T480は購入時の構成によって、搭載可能なパーツが異なります。
特に購入時にSSDが搭載されているモデルでは、dynabook P1-T6KB-EGの紹介したように内部接続がSATAのm.2 2280 SSDを2.5インチストレージに変換して搭載されていることがあります。
この場合には元のSSDと同じようなSATA内部接続のm.2 2280 SSDが必要になります。
また、WWAN構成ではないThinkPad T480の場合には、m.2スロットが開いている場合があります。
このスロットにはm.2 2242のNVMe SSDが搭載可能です。
執筆現在(2022年5月)ではメーカーを問わなければm.2 2242のSSDはありますが、メーカーにこだわると随分と選択肢が減ります。
個人的な意見で申し訳ないですが、Kingston以外の「Kingd●ta」や「KingSh●rk」、「KingSp●c」などは避けるのが無難です。仕事柄ストレージやRAMを扱う頻度がそれなりに多いと思いますが、今挙げましたメーカの故障率は高いと感じます。「名の知れたメーカーだから壊れない」という訳ではありませんが、ぜひストレージについては少しこだわっていただけたらと思います。
必要なもの
2.5インチHDDをSSDに換装する場合
m.2 2280 SSDを換装する場合
m.2 2280の内部接続がSATAのモデルもだいぶ入手しづらく、あまり選択肢がない印象。
m.2 2242 SSDを増設する場合
- TOSHIBA RC100
- WD SN520
なおこの他、トランセンドのMTE452Tなどがありますが両面実装であるため装着できるか不明です。
メモリを増設する場合
バッテリーを交換する場合
なお、パソコンに取り付けられているストレージを新しいSSDにクローンする方法はこちらの記事をご覧ください。<絶対に失敗しない!EaseUS Todo Backupのヘビーユーザーが教えるHDDをSSDに換装する方法>
ThinkPad T480のバッテリー交換方法
作業の前にThinkPad T480を正しくシャットダウンします。
なお、内蔵バッテリーが搭載されている場合にはUEFI (ThinkPad Setup)から無効にしましょう。>方法はこちら
PCの電源を正しく切ったことを確認し、パソコン本体をひっくり返します。
バッテリーのラッチをそれぞれ外側に移動させた後、バッテリーを本体からスライドするように静かに取り外します。
ThinkPad T480を分解する
バッテリーを取り外せたら、下図の6つのプラスネジ(黄色い丸で囲ったねじ)をドライバーで取り外します。
ネジを外すことができたら、ボトムカバーをスパッジャーなどを使い丁寧に取り外します。
▼ これでThinkPad T480の分解は完了です。
ボトムカバーを開けるだけでメモリ(2本)や2.5inch ストレージの換装ができるほか、ストレージ用のm.2スロットや、LTE用の通信モジュールが搭載可能なm.2スロットが確認できるなど、拡張性が素晴らしいです。
内蔵バッテリーはBIOSで無効に設定したはずなので、問題はないと思いますが、一応抜いておきます。
内蔵バッテリーのコネクタはスパッジャーなどを使い、横にスライドして取り外します。
なお、内蔵バッテリーの取り外し方はこちらの記事をご覧ください。
ThinkPad T480のストレージ換装方法
では、ここからThinkPad T480のストレージの交換方法について見ていきます。
黒いタブを優しく引っ張るかスパッジャーなど利用してくり出すなどしてしてストレージを取り外します。
ストレージが移動出来たら、SATAを抜きます。
そしてストレージについているマウンターを取り外しましょう。
特にねじなどはついておりません。シンプルに取れるはずです。
これでストレージを取り出すことができました。
新しいストレージを取り付ける際には、今と逆の手順でPCを組み立てていきます。
ThinkPad T480のm.2 スロットについて
このThinkPad T480には、2.5インチSSDが取り付けられていましたが、ストレージの下部にはm.2のスロットが2つあります。
ストレージの真下にあるm.2スロットは3G/LTE通信モジュール向けのスロットです。この前紹介したF5-celWHLAB-KKと異なり、アンテナが来ていないため、LTEモジュールを装着しただけでは通信が行えません。
ThinkPad T480にSSDを増設したい場合にはこちらのスロットに、m.2 2242のSSDを挿入すればOKです。
なお後述しますが、下のm.2 スロットにはWi-Fiモジュールが装着されています。
ThinkPad T480メモリの増設方法について
メモリはストレージの隣にあります。このThinkPad T480にはSAMSUNG社製のM471A1K43CB1-CRCが使用されていました。
(メモリの型番はPCのロットやモデルによってメモリのベンダや型番が異なる場合があります。)
▼ メモリを取り外すときは、ロックアームをそれぞれ外側へと動かします。
メモリが30度くらい起きたところで、メモリをゆっくりと引き抜きます。
あとは新しいメモリを取り付けて完了です。
ここにはもう一本メモリを装着できます。
黒いカバーを持ち上げながら新しいメモリを挿入しましょう。
ThinkPad T480のWi-Fiモジュールの交換
ThinkPad T480に搭載されていたWi-FiモジュールはIntel Wireless AC8265(8265NGW)でした。
m.2 2230なので、もしもWi-Fiモジュールが故障したなどの場合には換装することができます。
作業を完了する
コネクターやケーブルの位置、異物の混入がないことを確認したら、ボトムカバーを取り付けて、先ほどと逆の手順で組み上げていきます。
作業にあたってのポイント
内蔵バッテリーを無効にしたい
内蔵バッテリーが搭載されているThinkPad T480の場合には分解前に内蔵バッテリーを無効にしましょう。
ThinkPad T480の再起動時にF1を連打すると「ThinkPad Setup」が開きます。
「Config」 タブに移動し、その中にある 「Power」を選択します。
画面が遷移したら、一番下にある「Disable built-in battery」を選択し、Enter キーを押します。
「Setup Confirmation」とあるウィンドウが開かれます。
ここには「System will be powered down if you select [Yes] . Do you want to proceed?」とありますので、「Yes」を選択します。
これでThinkPad T480はバッテリーから立ち上がりません。これで分解を開始できます。
(起動させたいときは電源に接続してください。)
ThinkPad T480でBIOSが開かない
Windows 8以上がプリインストールされているPCでは、高速起動が有効になっており、起動時の操作を受け付けないことがあります。
高速起動をオフにして再度実行するか、Windows が起動した状態で、Shiftキーを押したまま、シャットダウンをして、起動時に所定のキー操作(EscやF2, F9, F10, F12など)を試してください。
もしくは、Windows を立ち上げてShift キーを押しながら「再起動」クリックします。
「オプションの選択」が開いたら「トラブルシューティング」をクリックします。
「トラブルシューティング」では「詳細オプション」を選択し、
「詳細オプション」では「UEFI ファームウェアの設定」をクリックします。
「UEFI ファームウェアの設定」に移ったら、「再起動」というボタンをクリックします。
これで、UEFI(BIOS)の設定を変更できます。
まとめ
いかがでしょうか!
ここまでThinkPad T480のメモリの増設やSSDの換装方法などを見てきました。
ThinkPad T480はバックパネルを開けるだけでメモリやSSDを簡単に換装できます。
きちんと整備を行うことで、ThinkPadは長く利用できますので、SSDやメモリの増設をしたりして、快適に楽しく利用していただけたらと思います。
では、引き続き楽しいPCライフを!
2022.08.06 タイトルや本文中に謎な言葉が紛れていたため修正しました。
2022.08.03 元のストレージをクローンする方法をまとめた記事へのリンクを追加しました。
2022.05.26 ThinkPad T480の内蔵バッテリーの交換については、こちらの記事に移動しました。