米Appleから2024年の秋に発表が予想される次期iOS 18は史上最大のアップデートになるのではないかとMac Rumorsが報じています。
これはAppleのリーク情報に強いブルームバーグのマーク・ガーマン氏のレポートを基に伝えたもので、iOS 18は「Apple史上最大ではないとしても、iOS最大のアップデート」になる可能性が示唆されました。
iOS 18は「画期的」からさらに進化?iOS最大のアップデートになるかも。
Mark Gurman氏は昨年12月にもiOS 18に触れ、出遅れているAppleのAI関連機能の拡充されるとしました。
このレポートの際はiOS 18を開発するチームに対してiOS 18を「同社の大規模な言語モデル上で動作する機能でいっぱいに」するように指示したことを紹介しました。
この際、 Apple 社内で「画期的」なものと位置付けられているとブルームバーグは紹介していましたが、今回のレポートはさらに期待を煽るように「iOS最大のアップデート」になるかもしれないと紹介しています。
RCSサポートの導入
iOS 18の目玉機能の一つは、クロスプラットフォームメッセージングの実質的な標準であるRCSのサポートです。
RCSサポートにより、より高解像度の写真やビデオの共有、オーディオメッセージ、タイピングインジケータ、既読表示、Wi-Fiメッセージング、改善されたグループチャット機能が提供され、iPhoneユーザーはAndroidユーザーを含む会話から退出することも可能になります。
これにより、iPhoneとAndroidデバイス間のメッセージングが大幅に改善されます。
RCSのサポートは昨年11月にAppleから発表されており、「iPhoneのRCSのサポートは2024年の後半になる」というAppleの声明とも合致します。
Siriの進化
もう一つの注目すべきアップデートは、Siriの機能強化です。
iOS 18では、ジェネラティブAI (生成AI)技術を活用することで、SiriおよびMessagesアプリが質問に答えたり、文を自動補完したりする能力が向上します。AppleはApple Music、Pages、Keynote、Xcodeなど、プラットフォーム全体の他のアプリケーションにもジェネラティブAI機能を搭載することを検討しているとマーク・ガーマン氏は伝えています。
期待される影響
このアップデートは、iPhoneとAndroidデバイス間のコミュニケーションを改善し、Siriをより賢く、より対話的なアシスタントに変えることで、ユーザ体験を大幅に向上させることが期待されます。特に、ジェネラティブAIの統合は、ユーザがより複雑なタスクを自動化し、より自然な方法でデバイスと対話できるようにすることで、Appleのエコシステム全体の操作性や元々の強みであるデバイス間の連携がより強固になる可能性を秘めています。
開発者とユーザーへの影響
iOS 18は開発者にとって、新しいAPIやフレームワークの導入、Xcodeの進化の恩恵を受けられます。
一方、ユーザーは、よりリッチでインタラクティブなメッセージングと、より賢いSiriを通じて、日々のコミュニケーションとデバイスの使用方法が改善されることを期待できます。
まとめ
iOS 18は、AppleがiPhoneのソフトウェアに対して行う最も野心的なアップデートの一つとして位置づけられています。
RCSサポートの導入とSiriの進化は、よりAppleらしさを顧客や市場に向けてアピールする絶好のチャンスです。
また、このiOSの進化が、Appleのコンピュータ向けOSであるmacOSにどれだけ影響があるかにも注目したいところです。特にmacOS Sonomaは例年に比べ進化に乏しかったOSで、Windows 11にMicrosoft CopilotをはじめとするAI関連機能で強化があっただけに、話題性に欠けていました。
ただし、AI関連の処理を効率よく行う支援機能(ニューラルエンジン)のないIntel Macではこれらの変更を享受できない(Appleが制限を掛ける)可能性が強く、この戦略が既存のデバイスのサポートを終了させるきっかけになる可能性も否定できないかもしれません。
大きな期待と若干の不安が渦巻くiOS 18、これからも注視したいところです。