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Appleの新しいmacOS Sonomaが開発者に公開、新機能や見どころを紹介!

コラム

Appleの新しいmacOS Sonomaが開発者に公開、新機能や見どころを紹介!

Appleは6月6日(現地時間)、Mac向けの新しいオペレーティングシステム、macOS Sonomaの詳細を発表しました。開発者向けのプレビュー版は同日から利用可能となり、パブリックベータ版は7月中に配信される予定です。macOS Sonomaは、ビデオ会議の進化、より良いウィジェットの管理、ゲーム体験の向上、プライバシーとセキュリティの強化など、Macの体験をさらに強化する多くの新機能が搭載される見込みです。

目次

macOS Sonomaのテーマ

今回発表されたmacOS Sonomaの前のバージョンであるmacOS Venturaのコンセプトは「はたらく。遊ぶ。つながる。すべてをアップグレード。」でした。
Appleは世界的な混乱の中、一貫として「つながり」をテーマとした機能を搭載してきました。

そして、今回発表されたmacOS Sonomaのコピーは「Come for the power. Stay for the fun.」で、「つながり」を示す単語については確認できませんでした。(執筆時点では日本語ページがありませんでした。)

macOS Sonomaには、これから紹介するようなビデオ会議機能の強化なども含まれており、「つながり」も意識しつつ、「先へ進む」という色が強くなったように思います。

なお、macOS Sonomaの名前の由来となったのはカリフォルニア州北部にあるソノマで、美しい自然の他、ワインの産地としても知られています。

macOS Sonomaの新機能

macOS Sonomaの新機能として、「強化されたビデオ会議機能」、「インタラクティブなウィジェット」、「まったく新しい自動修正」が挙げられます。

macOS Montereyに搭載された「ユニバーサル・コントロール」やmacOS Venturaの新機能「ステージマネージャー」や「連携カメラ」といった目玉機能はmacOS Sonomaでは乏しいように思いますが、仕事やプライベートでも使いやすいOSに進化しています。

スクリーンセーバーとウィジェット

世界各地の美しい場所の新しいスローモーションスクリーンセーバーが導入されました。これらはログイン時にシームレスにデスクトップ壁紙になります。

さらに、新しいウィジェットギャラリーからデスクトップにウィジェットを追加でき、ウィジェットから直接操作を行うことが可能になります。また、Continuity機能を利用して、iPhoneのウィジェットをMacのデスクトップに追加することも可能になります。

ビデオ会議の進化

macOS Sonomaではビデオ会議の機能が大幅に強化され、新しいプレゼンターオーバーレイにより、画面共有時にも自分自身を強調表示することができます。また、ハンドジェスチャーだけでリアクションを共有したり、画面共有時に重要なポイントを指摘したりすることが可能になります。

改良した画面共有ピッカーにより、ビデオ通話中にアプリを共有する手順がシンプルになります。ユーザーは、通話中にアプリの左上隅にある緑のボタンをクリックして画面の共有を選ぶだけで、現在開いているウインドウから簡単にコンテンツを共有できます。

Safariとパスワード管理

macOS SonomaのSafariでは、異なるプロファイルを作成して、作業とパーソナルのブラウジングを分けることができます。さらに、プライベートブラウジング機能が強化され、使用していないときにプライベートブラウジングウィンドウをロックしたり、ページのロード時に既知のトラッカーを完全にブロックしたりすることができます。

メッセージとノート

新しいmacOSではメッセージ機能が強化され、検索フィルタを組み合わせてメッセージをより早く見つけることができます。また、ノート機能も進化し、AutoFillを利用してPDFやスキャンドキュメントをより早く記入したり、関連ノートをリンクしたりすることが可能になります。

ゲーム

macOS Sonomaではゲーム体験がさらに強化され、Game Modeにより、ゲームに対するCPUとGPUの優先度を自動的に上げることができます。これにより、バックグラウンドタスクの使用量を抑えてゲームのレスポンスを向上させることが可能です。

また、ゲームモードは、Bluetoothのサンプリングレートを2倍にすることにより、AirPodsでの音声の遅延を劇的に下げ、XboxやPlayStationのような人気のゲームコントローラでの入力の遅延を著しく低減させ、Macでのゲームをより一層没入感のあるものにすると発表されました。

ゲームモードに対応するゲームは、最近公開および公開予定のMacのゲームを含むすべてのゲームで機能するとのことです。

プライバシーとセキュリティ

macOS Sonomaでは、「コミュニケーションの安全性」と「センシティブな内容の警告」により、センシティブなビデオや写真の保護が強化されます。また、Lockdown Modeが拡張され、Apple Watchを含むすべてのAppleデバイスでより高度なセキュリティを実現します。

キーボード

macOS Sonomaの文字入力ではキーボードの自動修正がさらに精度を上げ、予測される単語や文章をスペースバーをタップして完成させることができます。

ハイブリッドおよびリモートワークフローの強化

Apple Siliconの高度なメディアエンジンを活用して、画面共有アプリにハイパフォーマンスモードを導入。これにより、低遅延のオーディオと高フレームレートを実現し、最大2つの仮想ディスプレイをサポートします。

アクセシビリティ機能の強化

聴覚に障がいがあるユーザーのためのiPhone対応補聴器(「Made for iPhone」補聴器)の接続、非発話者向けのLive Speech機能、運動障がいのあるユーザ向けのVoice Controlなど、さまざまなユーザに対応した新機能が追加されました。

上記の新しい、または強化された機能の他にも、PDFの利便性の向上、Siriの活用強化、パスワードの共有機能、メッセージの機能強化、リマインダーのスマートリスト、キーボードのオートコレクトの改善、プライバシーと安全性の向上などのアップデートも含まれています。

Apple Siliconを搭載したMacしか利用できない新機能

プレゼンター オーバーレイ

プレゼンターオーバーレイ機能ではユーザにスポットライトを置き、別層に用意した資料などを配置できたりと、魅力的な機能の1つですが、これはApple Siliconを搭載したMacでのみ利用可能な機能です。

ハンドジェスチャーだけでリアクション

関連でいえばもう一つ。手のジェスチャーだけで反応を共有できる機能もApple Siliconを搭載したMacでのみ利用できる機能です。

強化された画面共有

画面共有アプリに追加されたハイパフォーマンスモードはApple Siliconを搭載されたMacでのみ利用できるそうです。

高帯域幅接続を介した応答性の高いリモート アクセスにより複数台のMacを所有し、利用しているユーザの他、カラーワークフローをリモートで行いたいユーザにも魅力的な機能なだけに残念です。

ゲームモード

macOS Sonomaに追加されたゲームモードではAirPodsでの音声の遅延を劇的に下げたり、ゲームコントローラでの入力の遅延を著しく低減させたりとゲームを楽しむ際に重要なモードになりそうですが、こちらもApple Siliconを搭載したMacに限定されます。

Made for iPhone 聴覚デバイスとMacのペアリング

「Made for iPhone」補聴器との接続は以下のMacでサポートされるとのことで、全てのMacで利用ができるようになるわけではないようです。

MacBook Pro (14 インチ、2021)、MacBook Pro (16 インチ、2021)、Mac Studio (2022)、および M2 チップを搭載した Mac コンピューターで利用できます。

macOS Sonomaのデザイン

macOS SonomaのデザインはmacOS MontereyやmacOS Venturaと比べても、さほど大きく変わった訳ではありません。

しかし、ロック画面については「美しく新しいスクリーンセーバ」に対応し、ログイン画面のデザインが変更されました。

一方で「お預け」の機能も

新しくリリースされるmacOS Sonomaですが、リリース直後にはすぐに利用できない機能もあるようです。

プレイリストの共有

友達をプレイリストに招待すると、誰でも曲を追加、並べ替え、削除できます。Now Playing では、絵文字を使用して曲の選択に反応できます。

Musicではプレイリストに友達を招待すると、誰でも曲を追加、並べ替え、削除ができるようになります。Now Playing では、絵文字を使用して曲の選択に反応できるようになり、より楽しい音楽体験が可能になります。

しかし、この機能は暫くお預け。年内中には利用ができるようになるそうです。

macOS Sonomaの対応機種

macOS SonomaをインストールできるMacは以下の通りです。

  • iMac 2019以降
  • iMac Pro 2017以降
  • Mac mini 2018以降
  • Mac Pro 2019以降
  • Mac Studio 2022
  • MacBook Air 2018以降
  • MacBook Pro 2018以降

iMac 2017やMacBook Pro 2017などはmacOS Sonomaにアップグレードできなくなりました。

macOS SonomaへアップグレードできるMac

詳しいmacOS Sonoma の対応機種の情報はこちらの記事をご覧ください。

macOS Sonomaの入手方法

macOS SonomaのインストールができるMacの場合、今年の秋に「ソフトウェア・アップデート」または「App Store」を使用してアップグレードすることが可能です。

また、開発者の場合にはプレビュー版が既に入手が可能な他、パブリックベータ版は7月中に配信される予定です。

macOS Sonomaのインストールには数時間かかる場合もありますので、アップグレードをしたい方は十分にお時間のあるタイミングで作業いただけたらと思います。

まとめ

Appleの新しいオペレーティングシステム、macOS Sonomaが開発者に公開されました。

注目すべきは、新しいスローモーションスクリーンセーバーと、デスクトップに追加できるウィジェットの機能強化です。これにより、iPhoneとの連携やデスクトップのカスタマイズと操作がより直感的になります。

また、ビデオ会議の進化も見どころの一つでしょう。新しいプレゼンターオーバーレイにより、画面共有中でも自分自身を強調表示することが可能になりました。これはリモートワークやオンライン学習がますます普及する中で、非常に魅力的な機能と言えます。

Safariの新機能も見逃せません。特に、プロファイル機能により、作業とパーソナルのブラウジングを分けることができるようになり、より効率的なWebサーフィンをサポートします。

そして、メッセージとノートの強化、ゲーミング体験の向上、そしてプライバシーとセキュリティの強化も見逃せません。これらの新機能は、Macユーザーが日常の作業をより効率的に、かつ楽しく行えるようにするためのものです。

ただし、全体としての新機能の色は近年リリースされたmacOSと比較すると薄く、macOS VenturaやmacOS Montereyに追加された機能を中心に成熟させていく狙いと、満を持して発表した「Apple Vision Pro」の開発に注力したいAppleの思惑が透けて見える印象を受けました。

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2023.06.08 コンテンツ(文章)に欠けがあったため修正しました。