Microsoftがパッチチューズデーの一環としてリリースしたWindows 11の最新アップデート「KB5035853」が、ユーザからの報告により、いくつかの深刻な問題を引き起こしていることが明らかになりました。本アップデートは、スクリーンショットの編集機能の向上など、複数の改善点を含む予定でしたが、予期せぬトラブルも発生しているようです。
目次
KB5035853のインストールで発生する主な問題点
KB5035853は、3月の定期的な更新の一環として配信され、特にスクリーンショットの編集など、いくつかの新機能が導入されるはずでした。しかし、アップデート後に多くのユーザがPCで「ブルースクリーンオブデス(BSOD)」が発生することを報告しています。
この他にもPCのパフォーマンスの低下やプリンターへの影響についても指摘されています。
KB5035853の導入でBSoDが発生
KB5035853がインストールされた多くのユーザが、ログイン直後にBSOD(ブルースクリーンオブデス)が発生すると報告しています。エラーメッセージには「Thread Stuck in Device Driver」と表示される場合がありますが、これだけでは問題の原因を特定することは困難です。この問題を報じたWindows LatestはLenovoのPCで発生した具体的なトラブルを紹介しました。
このユーザはアップデート後にデバイスが起動しなくなり、Bitlockerのコード入力を繰り返し求められたとしています。
We have a series of Lenovo AMD-based devices, all 21B9 model numbers, that are going into a loop requesting the Bitlocker code after KB5035853. Five devices started doing this afternoon after the update, unable to uninstall it. This is, of course, causing a major issue with the customer,
パフォーマンスの低下
また、アップデート適用後にデバイスのパフォーマンスが著しく低下するという報告も寄せられています。システムの反応が遅くなる、音声に不具合が生じる、起動時間が長くなるなどの問題が報告されており、これらの問題は日常の業務に大きな影響を与えています。
KB5035853でプリンターにもトラブルが
このアップデートは周辺機器にも影響を及ぼしており、特にプリンターでの問題が指摘されています。EPSONやHPの一部のプリンターでは、アップデート後にドキュメントの印刷ができなくなるといったトラブルが報告されています。
一時的な解決策
現時点でMicrosoftからの公式な対応策は発表されていませんが、一時的な解決策として、該当するアップデートを手動でアンインストールする方法が有効です。ただし、これは根本的な解決にはならず、再びアップデートが必要になる場合があります。
なお、Windows 11で特定の更新プログラムのアンインストールを行う方法については以下の記事をご覧ください。
まとめ
Windows 11で突如報告されるようになったKB5035853を起因としたブルースクリーン (BSoD)が発生する問題。KB5035853はスクリーンショットの編集機能の向上などの他、KB5034765で発生していた「0x800F0922」エラーの修正を含んだものでした。
PCの安定を期待したものの、逆にトラブルを招く結果に、落胆された方もいらっしゃるかもしれません。Microsoftはこの問題について何らかの対策を講じるものと思いますが、それが公開されるまでKB5035853のインストールを控えることも検討すべきかもしれません。