Microsoftが2月のパッチチューズデーで公開したWindows 11向けの累積アップデートKB5034765がタスクバーやエクスプローラーに不具合を生じさせたり、KB5034765自体のインストールが出来ないなど多数のトラブルが生じているとWindows Latestが伝えています。

この問題はWindows 11に提供されたKB5034765とWindows 10向けのKB5034763が起因していると指摘されています。

問題の概要

2月のパッチチューズデーで配信されたアップデートを適用後、多くのユーザがタスクバーが完全に消失するか、または正常に機能しなくなるトラブルを報告しています。具体的には、システムトレイのアイコンが表示されず、ピン留めしたアプリケーションのアイコンも消失しています。

この問題はMicrosoftが2月13日 (現地時間)に配信したアップデートであるKB5034765とKB5034763によって引き起こされていると指摘されており、Microsoftがこの問題について修正を公開したと発表したものの、一部のユーザには依然別の問題が発生しています。

Windows Letestの調査によるとKB5034765はタスクバーの問題の他、Windows 11 KB5034765 更新プログラムが0x800f0922、0x800f0982、および 0x80070002 でインストールに繰り返し失敗するということが確認されています。

このほか、Windows Updateのインストール後、PCの再起動やシャットダウン時にエクスプローラーが異常終了するという問題も確認されています。この問題はWindows 11の2024年 1月のオプション更新プログラムで既に報告されている問題で、必須のセキュリティ パッチにこの問題を引き起こす変更が紛れ込んでいるのではないかと、前出のWindows Letestは指摘しています。

KB5034765の問題を受けMicrosoftは・・・

タスクバーやピン留めしたアプリケーションのアイコンが消失したりシステムトレイのアイコンが表示されないなど一連のタスクバーの問題に関して、MicrosoftはWindows Latestに対し把握していることを明らかにしています。そして、修正したものを公開したとWindows Latestは報じていますが、KB5034765 そのものがインストールできないなどのトラブルは依然解決されていません。

この問題を解決するには

一部のユーザーは、問題のアップデートをアンインストールすることで一時的な解決を見出していますが、これはセキュリティ上のリスクを伴います。また、ファイルエクスプローラーの再起動や、DISM、SFCの実行などの一般的なトラブルシューティング手法が効果なく、問題の解決には至っていません。

同じ問題を報じたNeowinはRedditでユーザが共有した一時的な解決策を紹介しています。これはKB5034765をアンインストールするもので、先の通り、セキュリティ的なリスクが発生するものの、現時点では効果的な方法です。

• Windows キー + I で設定アプリを立ち上げる(スタートメニューやタスクバーが利用できないため)
• Windows Updateが開いたら「更新の履歴」をクリック
• 更新の履歴の最下部にある「更新プログラムをアンインストールする」をクリック
• 「Microsoft Windows (KB5034765) の セキュリティ更新プログラム」を探し、その右側にある「アンインストール」をクリック
• 「この更新プログラムとその関連情報はアンインストールされます」と表示されますので、「アンインストール」を選択
• PCの再起動

以上の操作で問題を回避することが可能です。更新プログラムのインストールを一定期間停止する場合には「Windows Update」の設定画面から「更新の一時停止」から「1 週間一時停止する」を選択します。

繰り返しになりますが、KB5034765はセキュリティ更新を含んでおり、アンインストールすることでセキュリティ的なリスクが発生する可能性もあり、実行に関しては自己責任で行ってください。

まとめ

ここまでWindows 11の更新プログラムとして提供されたKB5034765が引き起こすタスクバーの問題などを紹介してきました。

Microsoftがこの問題を速やかに解決し、将来的なアップデートプロセスの改善に取り組むことが期待されています。