この投稿では日本HPより発売されたHP Pavilion 15-cc100シリーズのストレージの換装、メモリの増設・交換方法などを見ていきたいと思います。
本投稿で使用したのはHP Pavilion 15-cc111TUですが、15-cc100シリーズの15-cc123clや、パーツの構成こそ違うかもしれませんが7世代CPU搭載の15-cc000シリーズとも同じ作業手順です。
目次
- 用意するもの
- HP Pavilion 15-cc100を分解する
- HP Pavilion 15-cc100のバッテリー交換方法
- HP Pavilion 15-cc100のメモリ増設
- HP Pavilion 15-cc100のストレージ換装
- 作業を完了する
- HP Pavilion 15-cc100を見てみる
- まとめ
用意するもの
- E-Value 精密ドライバーセット
- へら (使わなくなったポイントカードでも代用可能です)
SSDを換装・増設する場合
m.2 SSDを増設する場合(カッコの中は主な容量のラインナップ)
- NVMe接続
- SATA接続
2.5インチのストレージを増設する場合
- SSD (安定/スペック重視の方)
- Crucial 500GB , 1000GB , 2000GB
- Western Digital 500GB , 1TB , 2TB , 4TB
- SSD (コストパフォーマンス重視)
- HDD (修理の場合)
メモリを増設する場合
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 (相性保証あり)
- Team DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×1
- Patriot DDR4 16GB
Wi-Fiモジュールを交換する場合
なお、パソコンに取り付けられているストレージを新しいSSDにクローンする方法はこちらの記事をご覧ください。<絶対に失敗しない!EaseUS Todo Backupのヘビーユーザーが教えるHDDをSSDに換装する方法>
HP Pavilion 15-cc100を分解する
パソコンの電源を正しく切り、シャットダウンされたことを確認して、本体(HP Pavilion 15-cc100)をひっくり返します。
4つのゴム足にスパッジャーなどを差し込み、剝がします。
ゴム足は両面テープのようなもので固定されています。
あまり無理に挿し込むと両面テープが玉になり、再度付け直す際に面倒なので優しくゆっくりと挿し込むのがポイントです。
▼ ゴム足が取れたら丸の付けたねじをすべて取ります。
なお、ねじには種類があり、混ぜないように管理しましょう。
ねじが外せたら、スパッジャーなどを使い、光学ドライブを取り出します。
▼ そして、ヒンジあたりのボトムカバーとPavilionの筐体の隙間にスパッジャーを差し込むように挿入した後、くり出す様にボトムカバーをゆっくりと持ち上げます。
▼ 四辺すべてのツメを外せばPavilionのボトムカバーが外れます。
Pavilionに搭載されたバッテリーやSSD、RAMのスロットなどが確認できます。
HP Pavilion 15-cc111TUにはHDDの他にも、m.2接続のSSDが搭載されていました。
作業前の準備を行う
作業の前に、バッテリーとM/Bを取り外しておきましょう。
▼ 下図のようにバッテリーが膨らんでいる場合には筐体やトラックパッドにダメージを与える場合があるため、なるべく早めに交換することをお勧めします。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まずは赤丸で囲った3本のねじを取り外します。
そして、バッテリーをゆっくりとスライドさせ、本体から取り外します。
これでバッテリーとマザーボードが切断されました。
なお、バッテリー交換については<HP Pavilion 15-cc111TUのバッテリー交換手順>をご覧ください。
HP Pavilion 15-cc100のメモリ増設
バッテリーとマザーボードをつなぐケーブルを切断したら、パーツの取り外しや換装を行っていきましょう。
今回分解したHP Pavilion 15-cc111TUにはSK hynix社のDDR4-2400が搭載されていましたが、ロットや購入時期によってはMicron社製やKingston社製のDDR4-2666 (HP26D4S9S8MH-8)など、異なるメーカや使用のメモリが搭載されていることもあるようです。
増設例としては下記のようになるかと思います。
- Crucial DDR4 16GB×2 / 16GB×1 (相性保証あり)
- Team DDR4 16GB×2 / 16GB×1 / 8GB×1
- Patriot DDR4 16GB
▼ メモリを取り外すときは、ロックアームをそれぞれ外側へと動かします。
メモリが30度くらい起きたところで、メモリをゆっくりと引き抜きます。
あとは新しいメモリを取り付けて完了です。
HP Pavilion 15-cc100のストレージ換装と増設
今回分解したHP Pavilion 15-cc111TUには2.5-inch HDDの他、m.2 SSDが搭載されていました。
M.2 SSD換装方法
m.2のSSDはバッテリーの横にあります。
取り外すには、赤丸で囲ったねじを取り外し、SSDを抜き取ります。
なお、搭載されていたのはSanDisk社製、128GBのSSD X400シリーズ(SD8SN8U-128G-1006)でした。
このSSDは内部接続がSATAですが、NVMeのSSDも利用可能です。ただし、このPCには熱伝導シートの用意がありません。NVMe SSDの場合には大変熱を持つので、コントローラ部分に電熱シートを張るか、薄めのヒートシンクを取り付けるとよいでしょう。
一例としては以下の製品が挙げられます。
- NVMe接続
- SATA接続
最近では随分とNVMe接続のSSDが主流となり、大手メーカー製品のm.2 SSDでは内部接続がSATAの製品が減ってきたように思います。
取り外せたら完了です。
2.5インチストレージ換装方法
2.5インチのHDDが取り付けられていました。
HDDは簡単に取り出すことができますが、フレキシブルケーブルを切らないようにゆっくりと取り出します。
なお、HDDのマウンターはツールレスでHDDから取り外すことが出来ますが、取り外す際にマウンターを曲げないように気を付けて作業しましょう。
あとは逆の手順でSSDを取り付けていきます。
HP Pavilion 15-cc100のWi-Fiモジュールの交換
Wi-FiモジュールにはIntel Dual Band Wireless-AC 8265が使用されていました。
m.2 2230なので、もしもWi-Fiモジュールが故障したなどの場合には取り換えできます。
作業を完了する
コネクターやケーブルの位置、異物の混入がないことを確認したら、ボトムカバーを取り付けて、先ほどと逆の手順で組み上げていきます。お疲れ様でした。
HP Pavilion 15-cc100を見てみる
せっかくなのでHP Pavilion 15-cc100をもう少し詳しく見てみたいと思います。
このHP Pavilion 15-cc100は2017年の11月に日本HPから発売された15インチのノートパソコンです。
質感などは、2013年ごろのEnvyシリーズから続くような、さらさらとした心地の良い手触りのパームレストを有しています。
HP Pavilion 15-cc000シリーズでは7世代iシリーズのCPUを搭載していましたが、このHP Pavilion 15-cc111TU含むHP Pavilion 15-cc100シリーズでは、第8世代iシリーズを拵え、メンテナンス次第ではWindows 11も快適に動作させることができると思います。
▼ 接続性も確認してみましょう。
ヘッドホン端子やHDMIの他、フルサイズのUSBポート(USB A)や1000Mbps対応のLANポート(RJ-45)などがあり、仕事でも遊びでも活用できそうな1台です。
キーボードは非常に素直な配列で、ストロークも程よく、打ちやすいキーボードだと思います。
天板の様子です。
まとめ
HP Pavilion 15-cc111TUは、ボトムカバー全体を取り外す必要があるものの、メモリやSSDの交換増設が比較的簡単に行えメンテナンスしやすい機種だと思いました。
前述の通りWindows 11にも対応しており、DVDドライブやLANポート(RJ-45)も搭載されているために、メンテナンス次第ではとても快適に使える楽しい機種です。
作業の際は静電気に気を付けていただいて、安全に作業していただけたらと思います。
それでは、引き続き楽しいPCライフを!
では!
2022.08.06 タイトルや本文中に謎な言葉が紛れていたため修正しました。
2022.08.03 元のストレージをクローンする方法をまとめた記事へのリンクを追加しました。
2022.08.02 バッテリー交換のリンクの追加と、一部表記の修正をしました。
2022.08.01 1件のfigcaptionの内容を修正しました。