この記事では2020年にマウスコンピューターから発売されたmouse F5シリーズ(この記事ではF5-celWHLAB-KKを分解)でのメモリやストレージの換装方法について紹介します。
比較的作業そのものは簡単ですが、細心の注意で行ってください。
株式会社マウスコンピューターより発売されているノートパソコンですが、例によってこのPCもほとんどのパーツをCLEVO(藍天電腦)より供給されています。
- 用意するもの
- mouse F5のバッテリー交換方法
- mouse F5を分解する
- mouse F5のストレージ換装方法
- mouse F5のm.2 スロットについて
- mouse F5のメモリの増設方法
- Wi-Fiモジュールの交換について
- 作業を完了する
- まとめ
用意するもの
必要なもの
2.5インチHDDを換装する場合
メモリを増設する場合
バッテリーを交換する場合
なお、パソコンに取り付けられているストレージのデータを新しいSSDにクローンする方法はこちらの記事をご覧ください。<絶対に失敗しない!EaseUS Todo Backupのヘビーユーザーが教えるHDDをSSDに換装する方法>
mouse F5のバッテリー交換方法
PCの電源を正しく切ったことを確認し、パソコン本体をひっくり返します。
バッテリーのロックをそれぞれ内側に移動させ、バッテリーを本体から筐体のくぼみの部分から持ち上げるように静かに取り外します。
mouse F5を分解する
バッテリーを取り外せたら、下図の4つのプラスネジ(黄色い丸で囲ったねじ)をドライバーで取り外します。
ネジを外すことができたら、ボトムカバーをスパッジャーなどを使い丁寧に取り外します。
これでmouse F5の分解は完了です。
ボトムカバーを開けるだけでメモリや2.5inch ストレージの換装ができるほか、ストレージ用のm.2スロットや、LTE用の通信モジュールが搭載可能なm.2スロットが確認できるなど、拡張性が素晴らしいです。
mouse F5のストレージ換装方法
では、ここからmouse F5のストレージの交換方法について見ていきます。
まずは下図のうち、青丸でマークしたプラスネジを取り外します。
その後黒いタブを外側に引っ張るなどしてストレージを取り外します。
なお、この時、黒いタブが劣化していたりすると千切れやすくなっていたりします。
慎重な作業が必要な他、場合によってはスパッジャーを2本用意し、SATAコネクタの周りのストレージとPCの筐体の隙間からゆっくりとストレージを取り出すなどして作業しましょう。
ストレージについているマウンターを取り外す為、ストレージの側面にある2本のネジを取り外します。
これでストレージを取り出すことができました。
新しいストレージを取り付ける際には、今と逆の手順でPCを組み立てていきます。
mouse F5のm.2 スロットについて
このF5-celWHLAB-KKには、2.5インチSSDが取り付けられていましたが、メモリの隣にはm.2のスロットがあります。マザーボードのPCBには「PCIE/SATA」とあり、NVMeのm.2 SSDやSATA接続のm.2 SSDが使用できると思います。
また、後述しますが、Wi-Fiモジュールの横には、装着されていない3G/LTE通信モジュール向けのスロットがあります。アンテナもあり、装着すれば使えそうな雰囲気です。(未検証)
mouse F5メモリの増設方法について
メモリはストレージの隣にあります。このmouse F5にはKingston社製のKVR26S19S8/8が使用されていました。
(ただし、メモリの型番はPCのロットやモデルによってメモリのベンダや型番が異なる場合があります。)
▼ メモリを取り外すときは、ロックアームをそれぞれ外側へと動かします。
メモリが30度くらい起きたところで、メモリをゆっくりと引き抜きます。
あとは新しいメモリを取り付けて完了です。
▼ 下図はメモリとストレージを取り外した様子です。
mouse F5のWi-Fiモジュールの交換
mouse F5に搭載されていたWi-FiモジュールはIntel Wireless AC9560(9560NGW)でした。
m.2 2230なので、もしもWi-Fiモジュールが故障したなどの場合には換装することができます。
作業を完了する
コネクターやケーブルの位置、異物の混入がないことを確認したら、ボトムカバーを取り付けて、先ほどと逆の手順で組み上げていきます。
特に、3G/LTE用のアンテナが筐体に飛び出てしまっていたりすると、アンテナや筐体を損傷させる原因となりますので、ボトムカバーを装着する際にはご注意ください。
mouse F5を見てみる
せっかくなので、取り上げられなかった写真を中心にmouse F5 (F5-celWHLAB-KK)をもう少し見ていきたいと思います。
まずは天板から。
2016年からマウスコンピューターから発売されているm-Book (MB-B502EやMB-B503E)の天板の雰囲気にとても良く似ています。樹脂製の天板であるため、dynabook社製のB2シリーズなどと同様に傷や汚れが付きやすい傾向にあります。
続いて内部。
F5-celWHLAB-KK はCPU にIntel Celeron 4205U を搭載しています。
BGA (Ball Grid Array)タイプのCPUのために換装は困難です。
▼ Wi-Fiモジュールの横を見てみると、m.2スロットがあります。
3G/LTE通信モジュール向けのm.2スロットのようで、アンテナもあり、検証はしていませんが装着すれば使えそうな雰囲気です。
バッテリーパックの下にはSIMスロットもあります。
続いてバッテリー。
モデルには「N750BAT-4」と記載されていますが、パーツ供給元(CLEVO)では「6-87-N750S-31C00」として管理されているようです。
2017年にマウスコンピューターから発売された m-Book MB-B503Eのバッテリーでもそうでしたが、PSEの表記は別のプラスチックに印字したものを張り付けているようです。
まとめ
いかがでしょうか。
無事に作業は出来ましたか?
mouse F5はCPUこそ非力ですが、拡張性や保守性に大変長けている印象を受けました。
では、引き続き楽しいPCライフを!
2022.08.06 タイトルや本文中に謎な言葉が紛れていたため修正しました。
2022.08.03 元のストレージのデータをクローンする方法をまとめた記事へのリンクを追加しました。