OpenCore Legacy Patcher (OCLP)を開発するDortaniaは6月1日、OCLPの最新バージョンとなる「1.5.0」をGitHubリポジトリに正式に公開しました。今回のOpenCore Legacy Patcher 1.5.0では1.4.3以前で発生していたバグの修正や安定性を向上させる変更の他、PKGベースのインストーラや新しい特権ヘルパーツールの追加を伴う大型のアップデートです。
目次
- OpenCore Legacy Patcher 1.5.0で変更されたこと
- OpenCore Legacy Patcher のダウンロード先
- OpenCore Legacy Patcher の使い方をもっと知りたい方は
- まとめ
OpenCore Legacy Patcher 1.5.0で変更されたこと
OpenCore Legacy Patcher 1.5.0は正式リリース前から、Apple Siliconのサポートを匂わせる変更やPKGベースのインストーラが採用されるなど非常に注目を集めていた更新でした。OCLPのディレクトリなども大幅に見直され、OCLP 1.4.3からのマイナーアップデートという形で配信されました。
この章ではOCLP 1.5.0の変更点について紹介します。
OCLP1.5.0からPKGベースのインストーラとアンインストーラが追加、従来の.appは非推奨に
今回のOCLP 1.5.0での大きなトピックの1つはPKGベースのインストーラとアンインストーラが追加されたことです。これに伴い従来提供されてきた.app ベースのアプリは非推奨とされ、将来的には削除されることが発表されました。
その為、OpenCore Legacy Patcher 1.5.0以降を利用する場合には「OpenCore-Patcher-GUI.app.zip」ではなく「OpenCore-Patcher.pkg」をダウンロードするようにしてください。
▼ OpenCore Legacy Patcher 1.5.0で利用可能なパッケージ
- (追加) OpenCore-Patcher.pkg :
- ビジュアルGUIベースのアプリインストーラー
- すべてのユーザーに推奨
- (追加) OpenCore-Patcher-Uninstaller.pkg:
- OpenCore-Patcher.appと追加のユーティリティをアンインストールします。
- インストールされたパッチは元に戻しません。
- OpenCore-Patcher-GUI.app:
- レガシーアプリ、OpenCore-Patcher.pkg を内部的にインストールします。
- アプリの直接ダウンロードは非推奨となり、将来的には削除される予定です。
- AutoPkg-Assets.pkg:
- OpenCore-Patcher で使用される追加リソース
- 必要に応じて自動的にプルされます。ダウンロードの必要はありません。
新しい特権ヘルパーツールが追加、各作業がより簡単に
OpenCore Legacy Patcher 1.5.0でのもう1つの大きなトピックは新しい特権ヘルパーツール (Privileged Helper Tool)の追加です。
従来はOpenCore のインストールやOCLPを使用したmacOS のインストーラ作成の際に繰り返しMacのパスワードを求められましたが、今回導入された新しい特権ヘルパーツールにより、これが大幅に削減され、各作業が簡略化されます。
OCLP 1.5.0以降の操作の変更点
OpenCore Legacy Patcher 1.5.0のリリースに伴い変更されたPKGベースのインストーラの使い方を紹介します。
▼ GitHubからOpenCore Patcher.pkg をダウンロードしたら実行します。
▼ これが今回導入されたインストーラです。他のアプリケーションのインストール作業と概ね共通です。OpenCore Legacy Patcherの「OpenCore Patcher (OCLPアプリ)」のインストールを続行するには「続ける」ボタンをクリックします。
▼ この画面ではインストールに最低限必要なサイズが確認できる他、インストール先の変更が行えます。特に変更する必要がなければこのまま「インストール」ボタンをクリックします。
▼ Macのパスワード (管理者アカウントでない場合には管理者のユーザ名とパスワード)を入力して、「ソフトウェアをインストール」ボタンをクリックします。
▼ OpenCore Legacy Patcherが指定された場所にインストールされていきます。このまま少々お待ちください。
▼ 「インストールが完了しました。」と表示されたら「閉じる」ボタンをクリックします。
▼ 先ほどダウンロードしたOpenCore Patcher.pkgを削除するか聞かれます。不要な場合には「ゴミ箱に入れる」ボタンをクリックします。
▼ インストールが完了したらLaunchpadやアプリケーションフォルダなどからOpenCore Legacy Patcherを立ち上げます。
これで、OpenCore のビルドやmacOS のインストーラ作成など、各種作業が行えます。
OpenCore Legacy Patcher のダウンロード方法
OpenCore Legacy PatcherのダウンロードはOCLPのGitHubリポジトリから行えます。
▼ こちらのページ(Releases · dortania/OpenCore-Legacy-Patcher · GitHub)を開き、「Assets」欄が表示されるまで下にスクロールします。
▼ 「Assets」欄から利用可能なパッケージを確認し、リストの中から「OpenCore-Patcher.pkg」をクリックします。
▼ ダウンロードする際に、”github.com”でのダウンロードを許可するように求められたら「許可」をクリックします。
するとOpenCore Legacy Patcherのダウンロードが始まります。
OpenCore Legacy Patcher の使い方をもっと知りたい方は
OpenCore Legacy Patcher (OCLP)の使い方や特徴についてさらに知りたい方は弊サイト (あのかぼ)のガイドや「おんかぼ」内のクイックガイド、OpenCore Legacy Patcher専門サイトの「OCLP.net」で掲載されている各ガイドをぜひご覧ください。
これらのOpenCore Legacy Patcherのガイドでは、1操作ずつ分かりやすくスクリーンショット付きで解説しています。
あのかぼ
- OCLPでmacOS Sonoma 14 をインストールする方法をまとめたガイド
- OCLPでmacOS Big Sur 11 ~ Ventura 13をインストールする方法をまとめたガイド
おんかぼ
まとめ
ここまでOpenCore Legacy Patcher 1.5.0のリリースによって変更された部分を解説してきました。
PKGベースのインストーラが導入されたことにより従来の方法と異なるため、少し戸惑うかもしれませんが、今回の変更は今後の操作性を向上させることを目的としており、ユーザにとっての利便性を第一に考えたものです。
5月はOpenCore Legacy Patcherの開発が非常に活発でした。それはWWDCを前に少しでも開発を進めようとする姿勢があるからこそで、今後のOpenCore Legacy Patcherの開発に期待したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!