「あのかぼ」のスピンオフサイト「ゼロかぼ」ができました。 詳しくはこちら>

macOS Tahoe 26をサポートするOCLP 3.0.0は「今冬」見込み。OCLP最新状況まとめ

Mac

macOS Tahoe 26をサポートするOCLP 3.0.0は「今冬」見込み。OCLP最新状況まとめ

ポイントだけ先に

macOS TahoeはIntelをサポートする最後のバージョン?

WWDC後の説明で、Tahoeが最後のIntel対応になることが明言されました。以後のmacOSはApple Silicon専用となります。Liquid Glassという新デザインも導入され、UIが大きく変わりました。

OCLP側の公式アナウンス要点(#1167)

OCLPのGitHub Issue #1167 で、Tahoe対応に向けた現時点の課題と方針がまとまりました。時期のめどは「今冬のOCLP v3.0.0」。ただし確約ではありません。以下、主な論点です。

1) サポート外(Dropped)となるIntel機種

今回さらに対象が減り、T2非搭載の最後のMacも脱落

  • iMac19,1 / iMac19,2(2019)
  • iMacPro1,1(2017)
  • MacBookAir9,1(2020)
  • Macmini8,1(2018)
  • MacBookPro15,x(2019)
  • MacBookPro16,3(2020・2TB3)
    iMac19,xはオーディオのみ未解決で、GPUドライバ自体は削除されていません。

2) T2チップ機の起動パニック

macOS Sequoia時代から続くOpenCore経由でのブート時パニック。進展はあるものの、インストーラ画面に到達する前に落ちるケースが残存ETA(目安時期)は出せないとのこと。

3) iMac19,xのアナログ音声

AppleHDA.kextが削除されたため、アナログ音声が不通kext復元で解決できる見込みだが未検証。

4) Fusion Driveの扱い

AppleがFusion Driveを正式サポート外に。Tahoeでは分割ボリュームとして見える挙動に。復旧可否は未確定

5) FileVault

Tahoeインストール時に自動で有効化され、復号でトラブル報告。T2前提設計の副作用Sequoiaのapfs.efiに差し替えれば直るはずだが未検証とのこと。

6) GPU(Liquid Glass)

新UI「Liquid Glass」で描画系が刷新。初期の成果は出ているものの、世代別に課題が分かれます。

  • Metal 31001:Intel Broadwell/Skylake、AMD GCN(旧/非AVX2環境の新GCNも含む)
  • Metal 3802:Intel Ivy/Haswell、NVIDIA Kepler
  • Non-Metal:Intel Iron Lake/Sandy、AMD TeraScale、NVIDIA Tesla/WebDriver
    Non-MetalはLiquid Glassをサポート不可使えるUIにするための回避策を実装予定。

7) 要更新の一般パッチ

無線(Wi-Fi/Bluetooth)、T1チップ、USBなどで部分的〜全面的に破綻しており、追加の解析が必要。

8) タイムライン

恒例ながら確約なし。概ね「今冬にOCLP v3.0.0」を目標。T2問題は特に重く、時間と調査が必要

発表を担うのはDhinak G氏

これまでOCLPの広報・方針はMykola Grymalyuk(khronokernel)氏が主でしたが、同氏の移籍Dhinak G氏がリードして発表。Issue #1167 もDhinak氏のオープンで、メジャー更新としては移籍後初の山場になります。

展望と期待

Liquid Glass を含むグラフィックス再設計やT2関連の根深い問題など、課題山積です。ただ、OCLPはこれまで毎年のmacOSの変更に対応してきた実績があり、今回も無事に解決されることが期待されます。OCLP 3.0.0(今冬目標)は、Intel最終世代ユーザーの延命策として決定版になるはず…です。

新体制のOCLP初メジャーアップデートに期待が集まります。