こんにちは!
Windows 11の大型アップデートであるWindows 11 22H2が9月20日に公開されるのではないかと噂されています。
Windows 11 22H2はAmazon Appstoreに対応しAndroidアプリが動作するなど、注目が集まりますがWindows 11の要件も変更されます。
従来ではセットアップ時にWindows 11 Homeのみに課せられていた「インターネット接続と Microsoft アカウント」がWindows 11 Proにも適用される可能性があります。
22H2では過去に当ブログで紹介しました「Windows 11 Homeでネットができない環境下でセットアップを続行する方法」では回避できなくなっていたため、この記事では新しい方法を紹介します。
目次
この記事の対象となる製品
この記事ではWindows 11 Home, Windows 11 Pro (22H2)を対象にしています。
Microsoft Surface Go 3やHP 15s-eqシリーズなど、OOBE上で別のソフトを立ち上げることのできないWindows 11 Home (Sモード)を搭載した製品ではこの方法は利用できません。
レジストリに新しいエントリを追加する
▼ まずはPCの電源を入れ、セットアップできる状態にします。
▼ 操作が行えるようになったら、OOBE 上でShift キー + F10 キーを押下します。
▼ すると、コマンドプロンプトが起動しますので、以下のコマンドを入力しEnter キーを押下します。
複数行になっていても、改行せず続けて入力してください。
reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE /v BypassNRO /t REG_DWORD /d 1 /f
▼ 「この操作を正しく終了しました」と出力されたのを確認し、次のコマンドを入力しEnter キーを押下します。
shutdown /r /t 0
※ コマンドの解説はこちら
▼ すると、PCが再起動します。
セットアップを続行する
▼ 再起動が終わったらセットアップを進めていきます。
PCを主に利用する国または地域を選択し、「はい」をクリックします。
▼ キーボード レイアウトについて確認されます。
▼ 2つ目のキーボード レイアウトを追加されるか聞かれますので、必要がなければ「スキップ」をクリックします。
▼ 「ネットワークに接続しましょう」と表示されますが、今までの操作で「インターネットに接続していません」というボタンが表示されるようになったので、これをクリックします。
▼ 「制限された設定で続行」をクリックします。
▼ 無事に「インターネットに接続しましょう」をスキップできました。
ユーザ名を入力し、「次へ」をクリックします。
▼ 希望するパスワードを入力します。
※ オフラインアカウントの場合には、パスワードをスキップできます。
▼ デバイスのプライバシー設定を選択します。
各種設定を見直し、「次へ」をクリックします。
▼ これでセットアップの全項目を終了しました。
PCの電源を切らずに暫く待ちます。
▼ お疲れ様でした!
これでPCを使い始めることができます。
【付録】コマンドの解説
先ほど入力したコマンドを軽く確認していきます。
まずは、こちらですが、reg addでレジストリに対してエントリを追加できます。
reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE /v BypassNRO /t REG_DWORD /d 1 /f
▲ このコマンドでは、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBEに対して、種類がREG_DWORD型(数値型)で値が1、値の名前がBypassNROのエントリを追加しています。
なので、コマンドプロンプトから、レジストリエディタを立ち上げてエントリを追加しても同じ結果が得られます。
▼ このコマンドは再起動を行います。
shutdown /r /t 0
実は今回の場合、「ネットワークに接続しましょう」の画面の前までに、レジストリを操作すれば、再起動を行わなくても良かったのですが、あらゆる状況に対応するために再起動を行いました。
また、再起動をしたくないよ!という方は、タスクマネージャーを立ち上げ、「Microsoft アカウント」のタスクを終了しても同じ結果を得られます。
トラブルシューティング
どうしても作業が失敗する時に確認すべき場所を紹介します。
「エラー: 構文が無効です。」と出力される
reg addで「エラー: 構文が無効です。」と出力される時は、以下の部分を確認してみてください。
あくまでも一例ですが、以下の2つのコマンドを実行すると、ともに「エラー: 構文が無効です。」と出力されました。
このうち、初めのものは、「/t REG_DWORD」でないといけない部分が、Dが抜けて「/t REG_WORD」になっています。
また、2つ目については、Num Lockが掛かっていたのか、「/d 1 /f」であるべき部分が「/d /f」になっています。
「この操作は正しく終了しました。」と出力されているのに「ネットワークに接続しましょう」が表示される
この問題の多くは入力し間違いです。
これも2例、用意しました。
初めのものは、「HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE」であるべきですが、「HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Window\CurrentVersion\OOBE」と、「Window」になってしまっています。
また、2つ目も「\CurrentVersion\OOBE」が「\CurrentVersion\00BE」になっています。
「OOBE」は「オー」です。
再度入力したコマンドを見直してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまで、Windows 11をオフラインでセットアップする方法について、詳しくみてきました。
この操作を行えば、セットアップ時にネットがなくても、Microsoftアカウントを使用したくない場合でもWindows 11を使用することができます。
お疲れ様でした!
では、引き続き楽しいPCライフを!
2024.03.01 改訂版へのリンクを追加しました。
2023.01.16 タグ「Windows Tips」を追加しました。
2023.01.16 記事内のリンクを追加しました。
2023.01.16 記事内のリンクを修正しました。
2023.01.16 記事のカテゴリーを「修理・カスタマイズ」から「Windows」へ変更しました。
2022.08.23 誤記の修正とページ内リックを追加しました。