Windows 7は2009年にビルド 6700としてMicrosoftからリリースされたOSで、惜しまれつつも2020年1月14日にサポートが終了しました。Windows 7は絶大な人気を集め、Windows 7の有償の拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)のサポートが終了される2023年には未完成とはいえ、UEFIのサポート追加を試みた形跡が確認されるなど、Microsoft内外に広く愛されたOSです。

こんなWindows 7ですが、2024年4月8日にWindows 7の新しい未公開版のビルド (Build 6758)がインターネット上に流出し注目が集まっています。

未公開のWindows 7 Build 6758がインターネット上に流出

Windows 7は2009年にWindows 7 Build 7601としてリリースされ、2011年にWindows 7 Service Pack 1 (SP1)としてBuild 7601が登場した後、事前の計画通り2020年1月14日にサポートが終了しました。

もはやWindows 7の時代は完全に終了と思いきや、今月、Windows 7の新しいビルドがインターネット上にリークされていることが分かりました。今回リークされたこのビルドは「Windows 7 build 6758 Milestone 3 (M3)」で、Windows 7 RTMにはない多数の改良が加えられています。

この話題を報じたMSPowerUserは今回流出したビルドを「完全に完成した」と、Build 6758の完成度を高く評価した上で、新しく改良されたペイントが搭載されていることを紹介しました。そしてWindows Media Playerにも変更が加わっているとのこと。

さらにPhantomOfEarth氏はX (旧Twitter)上で今回流出したWindows 7 Build 6758を実際にインストールした際のスクリーンショットを公開しました。このスクリーンショットを確認すると電卓やワードパッドに新しいリボン UIが追加されていることが分かります。

今回の流出したのはWindows 7の他、Windows 7と同一のソースコードからビルドされているWindows Server 2008 R2もBuild 6758がリークされました。
Windows Server 2008 R2 Build 6758ではOSの名称が「Windows Server 2008 R2」が「Windows Server 7」であることが確認できます。(なお、「Winver」でWindows Server 2008 R2と変更されたのが確認されたのはBuild 7000)

Windows 7 Build 6758は入手できる状態に

betawikiによるとWindows 7の開発はWindows Vistaで確認されたユーザの不満を解決するために始まり、Milestone 1、Milestone 2、Milestone 3と開発を経て2009年9月(VL版 一般発売は10月22日)にリリースされました。
Windows 7のリリース前にも2008年6月にBuild 6519などがリークされてきました。

今回のWindows 7 Build 6519 (とWindows Server 2008 Build 6758)は現在Internet Archiveなどからダウンロードが可能なもののMicrosoftがリリースしたものではなく、使用にはリスクを伴うためダウンロードは行わないようにしましょう。

Windows 7はどんなOSだったか？

Windows 7の1つ前のOSに当たるWindows Vistaは2007年にリリースされました。Windows VistaはWindows XPと比較しUIが抜本的に変更され、モダンなOSになった反面、当時のハードウェアには負荷が大きくWindows XPよりもリソースを多く消費する上、互換性の問題などが原因で評判のいいOSとは言えませんでした。

こうした中、Windows Vistaのリリースから僅か2年後である2009年にWindows 7リリースされました。「黒歴史」と評されたWindows Vistaとは異なり、Windows 7は多くのユーザに愛され2020年にリリースが終了したものの、2024年3月時点でも世界で3％のシェアがあるOSです。

Windows 7はまだまだ人々の記憶に埋もれることはなさそうです。