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Apple、iOS 18にも「ローカルAI」が搭載か – WWDC 2024での発表に注目

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Apple、iOS 18にも「ローカルAI」が搭載か – WWDC 2024での発表に注目

Appleが2024年6月10日に開催する年次開発者会議であるWorldwide Developers Conference (WWDC) ではiOS、iPadOS、macOS、watchOS、tvOSといったAppleのOSに関する発表が期待されます。中でも、今回のWWDCではこれまでで最も大規模なソフトウェアアップデートとされるiOS 18が注目を集めています。iOS 18ではSiriを含む様々な機能が、生成AIの力を借りてさらに賢くなることが期待されていますが、もしかしたらWindows 11でも噂されている「ローカルAI」のような機能がiOS 18でも搭載されるのではないかと言われています。

AIはiPhoneの中で実行されるかも

ブルームバーグのマーク・ガーマン(Mark Gurman) 氏によると、iOS 18に導入されるAI機能の第一弾は、クラウド処理を必要とせず、完全にデバイス内で動作するとのこと。ただし、この機能が既存のモデルで動作するかなど、どのモデルで利用できるかについては分かっていません。

同氏は、iOS 18に搭載される一部のAI機能ではクラウドでの処理や、GoogleのGemini、OpenAIのGPT、BaiduのAIなど、他社のAIモデルとを使用する可能性についても指摘しており、Appleの手が回らない部分については他社の力を借りる可能性が示唆されました。

「AI」でiOSはどう進化する?

Siriは2011年に発売されたiPhone 4S (iOS 5)から利用できるようになったAppleのアシスタントで、macOSでは2016年にリリースされたmacOS Sierra以降で利用できるようになりました。

このSiriにAIの力を利用してより複雑な質問に答える能力を向上させることが期待されています。

また「ノート」アプリやSpotlight (スポットライト)検索ツール、Safari、Apple Musicアプリなど、Appleの主要なアプリに関してもAIを活用した機能が追加される可能性があるとNeowinは伝えています。

AI関連機能はiOS 18の他にも…

iOS 18と同時に、watchOS 11やmacOS 15など、他のプラットフォームに対するアップデートも予定されています。これにより、Appleのエコシステム全体が刷新され、ユーザ体験が向上することが期待されます。

AppleはiOS 18で組み込んだAI機能をmacOS 15やwatchOS 11などにも活用する可能性があります。特にmacOSについてはmacOS Sonoma が小規模な変更に留まったことから大型の変更を加え、ようやく販売台数にいいニュースが届いたこのタイミングでMacへの期待感を高め起爆剤にするのは必至でしょう。

かぼしーはここに注目: macOSはApple Siliconのみ恩恵か

AppleはこのAI関連機能でiOSとmacOSを大幅に強化し、出遅れているAI関連機能でWindows 10とWindows 11に対して「Appleらしいアプローチ」で市場に対してAppleの優位性を示そうとするはずです。

というのもAppleは2017年に発売したiPhone 8 (Plus)やiPhone Xに搭載された「A11 Bionic」から機械学習関連の処理に特化した「Neural Engine」を組み込んでいます。これは昨今話題になっているNeural Processing Unit (NPU)に他ならず、今まで写真アプリでの画像の認識やカメラ機能で活用し、他のOSと比較しても効率的にユーザ体験を向上させてきたAppleとしては、安直な機能の搭載をするのではなく、「気が付いたらAIに助けられていた」感じで攻めるように思います。

WWDC 2023でのティム・クック氏

iOS 18で組み込んだAI関連機能はmacOS 15にも搭載されることは想像に難くありませんが、ここで「Neural Engine」を搭載しないIntel CPUが利用されているMacはこれらの「AI」関連機能に制限を掛けることは明らかで、特に「早く」Intel CPUのサポートを終了したいAppleはIntel CPUを搭載したMacにはとってmacOS 15を魅力的なアップデートにすることはないでしょう。(ここら辺はMicrosoftとは大きく違う部分)

macOS 15がIntel CPUを搭載したMacをサポートするかどうかさえ分かっていませんが、全てのシリーズがApple Siliconに移行した今、これまでのAppleの歴史からそう長くIntel CPUを搭載したMacで新しいmacOS を使い続けられる時間はそう残されおらず、さらにmacOS Sonomaで印象付けられたように新機能が利用できるのはApple Siliconを搭載したMacのみになるでしょう。

まとめ

AppleのiOS 18は、AI技術を駆使して各アプリケーションの機能を大幅に拡張することで、ユーザに新たな体験を提供することを目指しています。これらの進化が実際にどのような形でユーザの手に渡るか、そして、iOS 18やmacOS 15の発表で不穏なニュースが続くAppleが再びテック系の王者に返り咲くのか注目が集まります。