今年11月にAppleを退社したiPhoneやApple Watchのデザインを手がけたタン・タン氏は同じAppleで大きな影響を与えたジョナサン・アイブ氏が設立したLoveFromに加わりChatGPTを開発するOpenAI向けのハードウェアの設計を行う予定だと報じられています。
これはブルームバーグが報じたもので、2019年にAppleを退社したジョナサン・アイブ氏はLoveFromを設立し、マーク・ニューソン氏やアオヤギ ショウタ氏などAppleから20人以上が移籍しました。
LoveFromとOpenAIのパートナーシップ
現在LoveFromはChatGPTを開発するOpenAIと協力し、「新しいAIガジェット」を開発していると報じられており、AIと対話するためのより自然で直感的なソリューションの開発を目指しているとしています。
OpenAIと強固な連携のMicrosoftと迷走が続くApple
MicrosoftやGoogleとMeta(旧Facebook)、そして、これらのAI関連の火付け役となったOpenAIがAI関連の話題で持ちきりの中、いち早くニューラルエンジン(機械学習ハードウェアアクセラレーション)を自社の製品に搭載していたAppleは12月にディープラーニングフレームワークを公開した以外では目立った進捗は聞かれません。
そればかりか今回のデザイン担当責任者であるタン氏の退社や米国内でのApple Watchのマシモ社の特許侵害問題などネガティブなニュースが飛び交っています。
macOS Sonomaに関しても近年のmacOSと比較すると変化の乏しいものとなっており、来年2月に発売が噂されるApple Vision ProがiPhoneやApple Watchのような革新的なデバイスになるか注目が集まっています。
AppleよりもAppleなLoveFromとOpenAI
ジョナサン・アイブ氏のLoveFromにはAppleから20人移籍しており、そのうち14人ほどはジョナサン・アイブ氏のチームからだとBloombergは伝えています。今のAppleを語るうえで欠かせない人物の他、多くの人材を失いつつあるAppleと、今のAppleよりもAppleらしい野心的な製品を生み出そうとするOpenAIの攻防に注目が集まります。