OpenCore Legacy Patcher (OCLP)を使用してmacOS をインストールしたあと、禁止マーク(円に斜線が入ったマーク)が出て起動しないという場合の解決方法を紹介します。
OCLPを使ってmacOSのインストールまでは出来たのに「禁止マーク」で起動しない
通常、この禁止マークが表示されるのはMac の起動先が見つからない場合や、Mac の起動ディスクにOSが入っていてもMacで利用できないmacOSか、OSが破損している場合です。
ただし、OCLPを使ってmacOSのインストールは完了したものの、再起動後にこの禁止マークが表示されるようになった場合には、MacにOpenCore がインストールされたディスクが取り付けられていないか、Mac の起動先がOpenCore ではない可能性が考えられます。
OCLPユーザのための「禁止マーク」で起動しない場合の解決方法
OpenCore Legacy Patcherを使用しているユーザが、インストール後に「禁止マーク」が表示されて起動しなくなってしまった際には次の点を確認してください。
主には上の2つのどちらかに該当すると思います。
ケース1: インストールは完了した直後の再起動から「禁止マーク」が表示される
macOS のインストールは完了したものの、以後「禁止マーク」で起動できなくなってしまった場合には2つの原因が考えられます。
1つは、Macの起動ディスクにOpenCore をインストールする前に、macOS をインストールしたUSBメモリ(OpenCore がインストールされたUSBメモリ)を取り外してしまっている可能性。
2つ目は、MacにOpenCore はインストールされたものの、既定の起動先として指定されていない場合です。
OpenCore をMac にインストールしたのに「禁止マーク」が表示される場合には以下の手順に従い作業します。
▼ optionキー(altキー)を押しながらMacの電源を投入し、Apple Startup Managerを立ち上げます。(Windows向けキーボードの場合にはAlt キーを押し続けます。)
▼ Apple Startup Managerが開いたら「EFI Boot」(OpenCoreのアイコン)のラベルを選択し、Enterキーを押します。(この時Control キーを押しながらOpenCore のアイコンを選択することで既定の起動先になります。)
▼ OpenCoreのブートピッカーが起動したらmacOS をインストールしたボリュームを選択し、起動します。
Mac の起動ディスクにOpenCore がインストールされている場合にはこれで起動できるようになります。
ケース2: NVRAMをリセットをした後から「禁止マーク」が表示される
Mac に何らかの問題が発生しNVRAM のリセットを行うと起動ディスクの選択が変更される場合があります。この場合には、再度Apple Startup Manager からOpenCore を指定する必要があります。
▼ Mac をシャットダウンしたらoptionキー(altキー)を押しながらMacの電源を投入し、Apple Startup Managerを立ち上げます。(Windows向けキーボードの場合にはAlt キーを押し続けます。)
▼ Apple Startup Managerが開いたら「EFI Boot」(OpenCoreのアイコン)のラベルを選択し、Enterキーを押します。(この時Control キーを押しながらOpenCore のアイコンを選択することで既定の起動先になります。)
▼ OpenCore のブートピッカーが立ちあがったらmacOS をインストールしたボリュームを選択し、起動します。
これで次回以降はシームレスに起動すると思います。
なお、もう少し詳細にトラブルシュートしたい方向けにフローチャートを作成しました。
これでも解決しない場合には?
この作業でも解決されない場合にはMacに取り付けられた起動ディスクに問題があるか、OSに問題が発生している可能性があります。
OpenCore でインストールしたmacOS をセーフモードで起動し、ディスクユーティリティの First Aid 機能を使用してディスクのエラーを検出し、修復してください。
この問題が発生するタイミングは?
基本的にこのトラブルに陥るのはOpenCore Legacy Patcherを初めて使用するMacにmacOS をインストールする場合だと思います。(OCLPの利用経験ではなく。)
この場合にはインストール作業完了直後にはMacの起動ディスクにOpenCore はインストールされていないため、macOS のインストール完了後にmacOS のインストールに使用したUSBメモリを取り外してしまうと、OpenCore を経由した起動に失敗するため禁止マークが表示されてしまいます。
ただ、この他にもNVRAMがリセットされたり、macOS の更新やその他の理由で起動先が変更された場合にも、この「禁止マーク」が表示され、Macが起動しなくなる場合があります。
こうした場合には、前述のガイドを参考にApple Startup Managerを立ち上げ、(Macの起動ディスクにかUSBメモリなどにインストールされた)OpenCore を選択することで解決することが可能です。
もし、OpenCore を経由してもなお、起動しない場合にはmacOS かmacOS をインストールしているストレージ(起動ディスク)に問題がある場合があります。
まとめ
ここまでOCLPを使用してmacOS をインストールした後、禁止マークが出て起動しない場合の解決方法を紹介しました。
せっかくインストール出来たのに!、という方のお役に立てれば幸いです。