今回は先日リリースされたUbuntu 22.10のインストール方法を紹介します。
なお、作業手順そのものは、以前紹介しましたUbuntu Desktop 22.04 LTSのインストールガイドと大きな変更点はありません。
目次
用意するもの
- Ubuntuのブータブルメディア
用意するのはUbuntuのインストールメディアとインストール先のパソコンです。
UbuntuのイメージファイルをDVDに焼いて作成する方法の他、光学ドライブが搭載されていないPCでは8GB以上のUSBメモリをUbuntuのインストールメディアにしても良いと思います。
USBメモリをUbuntuのインストールメディアにする方法についてはこちらの記事をご覧ください。
Ubuntuをダウンロードする
Ubuntuをダウンロードしていきます。
▼ こちらのページ (https://jp.ubuntu.com/)にアクセスし、「ダウンロード」をクリックします。
▼ ダウンロードページにアクセスしたら、ページを少し進んでいきます。
このページでは、「Ubuntu Desktop (ウブントゥ デスクトップ)」と「Ubuntu Server (ウブントゥ サーバー)」がダウンロードできます。
目的に応じてどちらかをダウンロードします。
エディション | GUI | 主な利用層 |
Ubuntu Desktop | あり | 一般ユーザー向け (WindowsやMacからの乗り換えの方にオススメ) |
Ubuntu Server | なし | サーバ用途向け (CUI操作が前提のサーバ向け) |
※ この記事ではUbuntu Desktopをダウンロードします。
▼ 今回はUbuntu Desktopをダウンロードしますので、「Ubuntu Desktop」まで進み、赤枠で囲った「ダウンロード」をクリックします。
▼ Ubuntuのイメージファイルのダウンロードが始まります。
Ubuntu 22.10 Desktopではファイルサイズが3.79GBと比較的大きいため、環境によってはダウンロード完了までに時間がかかるかもしれません。
あとは、UbuntuのISOをDVDやUSBメモリに書き込み、Ubuntuのインストールメディアを作成します。
Ubuntuのブータブルメディアから起動する
では作成したUbuntuのインストールメディアをPCに取り付け、ブータブルメディアから起動していきます。
PCの電源を消したら、BIOSで起動順序を変更するかBoot Menuを開いてUSBメモリまたはDVDから起動します。
メーカー | BIOS/UEFI セットアップ | Boot Menu | 備考 |
東芝/dynabook | F2 | F12 | |
富士通 | F2 | F12 | 一部モデルでは「FUJITSU」ロゴが表示された状態で、Enterキーまたはマウスをクリックすると起動メニューが表示される |
NEC | F2 | F12 | |
VAIO | F2 / Delete | F11 | モデルによって異なる |
Panasonic | F2 | – | Let’s noteはBIOSで起動順序を操作する |
SHARP | F2 | – | |
mouse | Delete / Esc | F2 / F7 / F11 / F12 | BIOSのベンダやPCのモデルにより異なる |
Ausu | F2 | Esc / F8 | 一部モデルではNovo ボタン・ホールで簡単に起動メニューを表示できる |
Lenovo | F1 / Enter | F12 | |
HP | F10 | F9 | HPのUEFI(BIOS)はよくできている |
DELL | F2 | F12 | |
Microsoft | 音量↑ / F4 | 音量↓ / F3 | 音量ボタンがある場合には音量ボタンで操作する。音量ボタンがないモデルはF4とF3で。 |
Apple | – | Option(alt) |
以上が主要メーカーのBIOS(UEFI)セットアップ、Boot Menuへの入り方です。
ただし、同じメーカーやシリーズでもPCのモデルによってキーが異なる場合があります。
▼ Boot MenuでUSBメモリ(またはDVDドライブ)を指定して起動します。
▼ Boot Menuが表示できないPCではBIOSで起動順序を変更しましょう。
BIOSで起動順位を変更した場合には、インストールが完了したら忘れずに起動順序を元に戻しましょう。
▼ Macをお使いの方は起動時に alt(option)キーを押し続けながら、Macを起動させます。
Apple Startup Utilityが立ち上がったら、「EFI Boot」と書いてあるアイコンを選択します。
▼ 無事にUbuntuのブータブルメディアから起動するとGRUBというブートローダが立ち上がります。
ここで「Try or Install Ubuntu」を選択してEnterキーを押下します。
▼ すると、Ubuntuの起動画面が現れます。
Ubuntuをインストールする
ではいよいよUbuntuのインストールを行っていきます。
▼ Ubuntuが起動し操作できるようになったら、言語が並んでいるリストを下に移動させ、「日本語」を探します。
▼ 「日本語」を選択したら、「Ubuntu をインストール」というボタンをクリックします。
▼ ここでお使いのキーボードの選択を行います。
基本的には左のリストで「Japanese」が選択されており、右側のリストも「Japanese」になっていればOKです。
確認が出来たら「続ける」をクリックします。
余談ですが、Ubuntu 22.10ではUbuntu 22.04 LTSまであった「Japanese (PC-98)」が見当たりません。
▼ ここではインストールの方法とアップデート、他のソフトウェアのインストールについて選択ができます。
「通常のインストール」が選択されていることを確認したら、「続ける」をクリックします。
※ 備考が下にありますので、宜しければ先にご確認ください。
▼ 続いてはインストールの種類を選択する画面です。
今回はディスク全体を削除し、Ubuntuをインストールするので、「ディスクを削除してUbuntuをインストール」を選択します。
「ディスクを削除してUbuntuをインストール」を選択しインストールすると、対象のストレージのデータはすべて削除されます。
▼ インストール可能なストレージがPCにいくつか取り付けられていると、下図のようにインストールするストレージを問う画面に遷移します。
もしもインストールするストレージが、異なる場合には黄緑色の枠線で囲ったプルダウンメニューをクリックし、正しいストレージを選択します。
その後、ストレージを確認したうえで、「インストール(I)」というボタンをクリックします。
▼ ディスクに変更を加えることについて、確認されますので、問題がなければ「続ける」をクリックします。
▼ 使用場所を問われています。
ここでは「Tokyo」とします。指定が出来たら「続ける」をクリックします。
▼ ユーザの設定です。
ユーザ名やパスワードなどを入力し「続ける」をクリックします。
▼ インストールが始まりました。
完了するまで暫く待ちます。
インストールが完了すると、再起動を求められます。
「今すぐ再起動する」をクリックして、PCを再起動させます。
▼ 「Please remove the installation medium, then press ENTER:」と表示されたら、インストールメディアをPCから取り外して、Enterキーを押下します。
▼ 再起動が完了すると、先ほど作成したユーザ名が出てきますので、クリックします。
▼ 先ほど作成したユーザのパスワードを入力してログインしましょう。
▼ お疲れさまでした。これでUbuntuのインストールは完了です。
シャットダウン、再起動を行う
Ubuntu 22.10ではシステムトレイのデザインが変更されました。
ここではPCの電源オフ(シャットダウン)や再起動、サスペンド(スリーブ)の方法について紹介します。
▼ 画面右上の電源マークをクリックし、赤枠で囲った電源マークをクリックします。
▼ すると新しいメニューが開き、「サスペンド」、「再起動…」、「電源オフ…」が並んでいます。
ここでは試しに「再起動…」をクリックしてみます。
▼ 再起動について確認されますので、「再起動」をクリックします。
この画面はUbuntu 22.04と変わりません。
以上、Ubuntuのシャットダウン、再起動、スリーブの操作方法でした。
Ubuntuのインストール時に「通常のインストール」を選択した方は、特別な操作を行わなくとも「Firefox」はもちろん、「LibreOffice」や「ToDo」などを直ぐに使いだすことができます。
まとめ
お疲れ様でした!
いかがでしたでしょうか?
ここまでUbuntu 22.10のインストールについて紹介してきました。
Ubuntu 22.10ではパフォーマンスに関するアップデートやシステムトレイ含む操作性の改善、変更など、Ubuntuがさらに使いやすくなるような変更を加えています。
ぜひ、Ubuntu 22.10をインストールして進化したUbuntuを体験していただければと思います。
引き続き楽しいPCライフを!
では!
2023.01.16 記事内のリンクを修正、追加しました。
2023.01.16 記事のカテゴリーを「修理・カスタマイズ」から「Linux」へ変更しました。
2022.11.06 MacでUbuntuのブータブルメディアを作成する方法を追記しました。